アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
密談
-
コンコン
「入れ」
入室を許可する声とともに重厚な扉を開けて入ってきたのは下関、栗原、阿南の三人。
それを迎え入れるのは桐生をはじめとした生徒会役員。
生徒会長専用デスクであろう大きな机にどかりと足を投げ出し偉そうな態度で座っている桐生。
桐生の座る机の前に立ち、三人を観察するように見る柳。
窓際に立ち、何を考えているのか分からない顔で外を眺めている来須。
ソファに座りお菓子を食べさせあっている宮内双子。
室内には沢山の書類が散乱しており、生徒会の仕事が停滞していることは火を見るより明らかだが、誰もかれもそれを気にしている素振りはない。
「失礼します、なにかご用でしょうか」
下関もまたそんなこと関係ないかのように平然と話しかける。
「あなた達に任務を与えます」
「・・・・任務、ですか?」
「平凡――長山太一に制裁をくわえろ」
柳は氷のような冷たい瞳で三人を見下ろし、桐生は吐き捨てるように強く言い放った。
「「・・・・・・・っ!」」
それに驚愕の表情を浮かべたのは栗原と阿南で、下関は当然だと言わんばかりにその言葉を受け入れた。
「ま、待ってください!櫻川総隊長はこのことを!」
「あいつはいい。あいつは胡散臭くて信用できない」
「だからあなた達がやるのです。いいですね、下関」
「はい、お任せください」
「「僕達の親衛隊なら僕達の言うこと聞けるよね?」」
「・・・・は~い」
「・・・・・栗原、やる」
「・・・・・・はい、来須様」
自分の崇拝する人の命令ならば、たとえどんなことでも実行しなければならない。
それが親衛隊だから。
栗原と阿南は、色々言いたいこともあったが、それら全てを飲み込んで了承の意を示した。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
43 / 128