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声。
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もう体の感覚がハッキリしないんだ。
精神が侵されているのかもしれない。
腕を拘束されているせいでうまく起き上がることができず、血が滲んだシーツを足で寄せながら体に力を入れた。
「っ、…」
何とか起き上がって周囲を確認しても、部屋には誰もいない。
「………」
チラッと自分のお腹に目をやれば、白い服にべっとりと血がついていた。
___________傷が開いている。
例えば紙で無意識に手を切っていた時。
人はそれを認識するまで痛みを感じていないことがある。
気づいて始めて、傷が疼く。
「……」
でも。
感覚の麻痺のせいなのか、もう何も感じない。
このまま出血多量で死ぬことができたら、どれほど楽だろうか。
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