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雨
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向かったのは…屋上。
空はあいにくの曇りで、暗い気持ちにさせる。
誰もいない。誰も来ないこの屋上。
この静かな屋上にいつまでもいたい。
そう思う。
上を見上げると、頬に冷たい水が落ちてきた。
それは次第にたくさんたくさん落ち始めた。
俺の髪と、服と…頬から流れ落ちる。
思い出してしまったなら…こうして雨にうたれて頭を冷やすのが一番なのだ。
声も…かき消されるくらいの雨が
一番いい。
いっそ透明になって。
一生ここにいたいと…思う。
もう一生戻りたくないと……思ってしまう。
それはいけないことか。
また大粒の雨が頬に流れ落ちた。
「…………ぁぁぁ…」
大雨。
足元が川になりそうなくらい大粒の
たくさんの雨が降ってる。
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