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遙を said龍之介
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「そんなに心許せる相手なんだ?」
「ちが……」
あれ、何言ってんだろ俺。
「そんなに気持ち良かった?」
「聞いて龍之介っ……」
ほら、遙が聞いてって言ってんじゃんか。
「へぇ、そうなんだ。見かけによらず大胆なんだね遙は」
なんで、こんなこというつもりないって。
わかってるよ、遙がそんな子じゃないって。
わかってるよ、でも
バンッ!!
鋭い音をたてて立ち上がる遙。
「もう、いいよ…」
そう言って悲しげに立ち去っていく。
俺今、なんて言った?
なにした?
なんてこと、した?
「何やってんだ、俺……………」
その時やっと、正気に戻る。
自分らしくない。
遙に当たってしまった。いや、柄にも無く…思ったことがバンバン口から吐き出されていった。
とんでもないことをしてしまった。そう思った。
立ち去っていく遙の背中はまるであの時の。
転入仕立ての頃のように小さく、今にも消えてしまいそうになっていた。
自分が遙のこと守るっていったんじゃないのかよ。
わかっているのに。
「俺、最低だ……」
ーまるで自分ひとりの空間のように、周囲の音なんて気にもならず。
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