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応答
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高野先生が車で家まで送ってくれている途中。
再び携帯が鳴った。
先生は、運転中。チャンスだった。
「あっ、おま、っ!!」
先生の鞄を、スキを見て奪い取る。
まだワンコール。
携帯を取り出して応答ボタンを素早く押した。
* * *
「…すみませんでした」
相手の声が聞こえるよりも先に、自分から声を発した。
第一声にしては、よくない言葉。
「ふふ、よっぽどの事があったんだねぇ。例えば…倒れて保健室で起きて、そしたら保健室の先生が自分の携帯をもってて?丁度電話が鳴って返してもらえずに応答できなかった、とかね〜?」
相手からの第一声はとんでもないものだった。
なんで知ってる…?
「あ、の…………」
「いいんだよ、わかってるから。今送ってもらってるんでしょ?」
「は、はぁ……」
いいって、え?
この人、こんな人だったか?
「そのかわり、次やる時は倍楽しませてよ?じゃーね」
ブチッ
こちらの反論に聞く耳を持たない。そういうように彼との通話は途切れた。
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