アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
闇。
-
「探したよ……逃げないで、ねえ」
聞き覚えのある声。
恐怖で全身が硬直した。
遙ともう1人の足音。それ以外にはない。
逃げなければ。
「どうして逃げる。待て……待てよ………」
話し声の特徴も、声色も、自分の恐怖を煽るその息遣いも全部。
あの人のもの。
殺されるんじゃないだろうか?
もういっそのこと、それでもいいんじゃないか?
姿は見えない。
でも、首に息がかかるんじゃないかと錯覚する程の殺気。殺気。殺気。
追いかけてこないで。
やっと自分の病室。
いつの間にか後ろの気配もない。
考えすぎだろうか。
……そんな馬鹿な。
気配はもう既に…
◈
どうして拒む?
ー最初に俺を求めたのは……
「遙だよね?」
俺の真後ろにいるじゃないか。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
93 / 114