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ヌクモリティその6。
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「え、高畑? おい、寝ちゃったの? 高畑!?」
揺さぶれないからつつく。反応はない。マジで寝ちゃったの? え、ちょっと高畑?
「にー」
「わふっ」
ミー子と太郎(首輪に書いてあった)にのしかかってきた。
二匹とも小さいから重くない。太郎を持ち上げる。
「メスじゃねぇか……」
「わふぅ?」
「お前のネーミングセンスどうなってんだよ……」
頭まで布団かぶったままじゃ暑そうだと思って顔だけ出してやる。本当に寝てるのか目はつぶったままだ。
汗がすごい。顎をたれているのを拭ってやる。
汚いとは思わなかった。んっ、と高畑が声をあげた。
「さ、さと、やめ……」
熱で朦朧としてるのか苦しそうな声で高畑が抵抗した。起きてたのか。
「汗かいてると気持ち悪いだろ? 顔だけでも拭いてやるよ」
立ち上がってタオルを濡らしてくる。高畑は目で抵抗を示していたが無視だ。
「ほら、目、瞑ってろ」
目尻や頬おでこなどを拭いてやる。ついでに首もやってやろうか。
「ぁ、佐藤、首は」
え、何今の声? え、え、ちょっといや、え?
高畑の上ずった余裕のない声が鼓膜をさす。もっと聞きたくなって制止の声を無視した。
「くびっ、よわいから、やっさとぉ、ぁ、やぁ、あっ」
何これ、やめれないかも、ごく、と唾液を飲み込む。エロい、高畑の目からは涙が溢れそうだ。
ああ、俺おかしい、けどこれは高畑が悪い。こんな高い声あげて、そんな潤んだ目で俺を見て。
気づけばタオルを持っていないほうの手で高畑の真っ赤な耳に触れていた。
「ひゃぁっみ、みみはもっとだめぇ、さとぉ……も、許し、て」
はぁっと息も絶えだえに高畑が言った。
「あ……わりぃ」
俺、ヤバイ、本当にヤバイ何やってんだ。
我に返って羞恥と混乱が襲ってきた。病人相手に、しかも高畑、しかも男だぞ。
高畑は俺がもうしないとわかり安心したのかすぅすぅと小さな吐息をたて始めた。
「ど、どうしようミー子」
「にゃぉ」
ミー子は知らんと言った様子で高畑の布団に潜り込んだ。
マジでどうしよう、いや真面目な方向で、うん。
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