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悩み、相談。
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けんちゃんは、先程までの腹をたてたり、焦ったりしていた気持ちなど
全て消し飛んだわ。と思っていた。
当たり前だ。この男は、龍希の事をこんなにも考えていた。
そりゃあ、手段はかなり最後の手段と言ってもいいものかもしれない。
龍希も簡単には納得しないだろう。
「……龍ちゃんの事だから、本当の理由を話しても説得は難しいかもしれないわよ?愛のパワー!なぁんてものでは簡単に動かないのが、【愛に飢えた男龍希】の特徴だわよ。きっと。」
プラスして超がつくネガティブ男なんだから!
大袈裟な身ぶりで呆れた表現をするけんちゃんの顔は、それでもとても嬉しそうに見えた。
「愛に飢えた……って言うなら、その、愛のパワー!で簡単に動きそうなもんですけどね………無理、なんだろうな……」
「むーりよ!ムリ!!龍ちゃんは別格!愛に飢えてるくせに愛を拒否する天才なんだから!!
……でも、応援するわ、本当に、何とか説得してみせてね、絶対にその方が龍ちゃんは幸せになるわ。絶対よ。」
途中少し落ち着いて一言一言を大切に伝えるように言うけんちゃんは、
1つ間を置くと、
龍ちゃんをお願いね。貴仁さん
と貴仁に手を差し出した。
その手を少し照れながらも握ると、貴仁は自分の導きだした答えであったカミングアウトと言う大きな決意にシャンと胸を張ろうと決めた。
無論、先にけんちゃんが教えてくれた、
カミングアウト至上主義等と言う勘違いだけはしていないと心に誓って。
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