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文字通りフラフラになりながら寮を目指す。
定まらない視界は長い廊下がいつも以上に長く感じる。
あまり前を見ていなかったせいで人とぶつかってしまった。
「あっ…ごめんなさい…」
「気をつけ…」
ん?この声は…
相手の顔を見るとまさかの生徒会長だった。
やばい、顔の筋肉が引き攣る。
早く、離れないと
「ほんとにすみませんでした」
早口で謝って横を通り過ぎようとした俺の腕を生徒会長に掴まれた。
「待て」
なんなんだろうね
俺をリコールした張本人なのに俺を呼び止めて、なにがしたいんだろ…
「……なんでしょうか」
「風紀委員にいるそうだな?」
「はい、まあ……」
なに?風紀委員にもいるなって言いたいの?
「いよいよ風紀委員にも手を出したか」
………は?
「どうせ風紀委員のやつらともヤりまくってるんだろ?」
「ちがう…」
「ん?」
「ちがう!!」
「っ…!」
「なにも知らないくせに……俺を悪く言うのはいいよ、好きなだけ罵ればいい。でも風紀委員のみんなを悪く言うのは許さない…!」
「あそこは…みんなは、お前らとは違う!」
疲労がのしかかった体で大声をあげるのはかなりの負担だったらしい
体のだるさが倍になった気がする
「けい、と」
会長が俺の名前を呼んだ。
でも応えない。
その代わりに顔に満面の笑みを張り付けた
さよならの意味を込めて
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