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「も、もーとん…」
「よっ」
いつものもーとんと変わらない態度で接してくるから余計に恐怖を煽られる。
「え、と…もーとんも俺を狙ってる…よね」
聞くまでもなかった。
もーとんの目は獲物を狙う野生の獣のそれだった。
「えっと…それじゃあね!」
そう言ってもーとんとは反対方向に走り出す。
もーとんが動く気配はない。
チラリと見たもーとんは……
笑っていた
次の瞬間。もーとんの笑顔にネットがかかる。
いや、違う。
俺の体にネットが巻き付いている。
もしかしなくてもこれはもーとんが仕掛けた罠だ。
「っ、もーとん」
ゆっくりと、でも確実に近寄ってくるもーとん。
転がっている俺の目の前まで来るとしゃがんで俺の目を見つめる。
「残念だったな。ゲームオーバーだ」
勝利を確信したもーとんはとても綺麗な笑顔を浮かべた。
そんなもーとんに対して俺は
笑った。いたずらっ子のような笑みで
一瞬、もーとんが狼狽える。
その隙をついてポケットに忍ばせておいたあるものをもーとんの目の前に突き出す。
「うわっ!!」
もーとんが後ずさる。
俺が出したもの…それは虫の形をした子供用のオモチャだ。
もーとんはこの世で1番虫が嫌いだ。
そして、虫を至近距離で見るとしばらく動けなくなることも
もーとんが硬直している隙に体に巻き付いているネットを解く。
「ごめんね!もーとん!」
もーとんに謝罪の言葉を伝え、ダッシュでその場を去った。
もーとんが動き出したのはそれから10分後のことだったらしい。
どんまい!もーとん!(笑)
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