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もしも嵌められたのが圭人ではなかったら…(書記編)
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「~…~よって生徒会職を解く。」
「「「「うぉぉぉぉぉぉぉ!!」」」」
体育館中に響き渡る野太い歓声。
そして、その歓声を引き起こした張本人である書記の青年はニコニコと笑顔で投票とは名ばかりの一方的な判決を受け入れた。
「さっさと消えろー!」
「そうだそうだ!咲月様の視界から出ていけー!」
沢山の暴言に耐えられなくなったのか書記を務めていた青年は俯いた。
が、次の瞬間
「ぶっふぉ!!」
その青年がいきなり吹き出したのである。
「ぎゃはははははは!wwwwwwwwwもう無理wwwwwwwww耐えらんないwwwwwwwwwwwwってかなんだよ咲月様ってwwwwwwwwwどこの王政強いてる国の女王だよwwwwwwwwwここは日本!でぃすいずじゃぱん!?wwwwwwwwwwwwwww」
青年は爽やかな見た目とは裏腹にゲラゲラと腹を抱えてその場で笑い転げた。
「なんか…あのテンションに見覚えがあるのは俺だけか?」
小さくそう呟いたのは委員長。
「「「「「「「「激しく同意」」」」」」」」
委員長の言葉に風紀委員全員が頷き、一斉に圭人の方を見る。
圭人は未だに笑い転げている青年をじっと見つめ、「もしかして…」と呟く。
「もしかして…お兄ちゃん?!」
「「「「「「「「「「「お兄ちゃん?!?!?!」」」」」」」」」」」
圭人の発言に周りのギャラリーまでもが驚きを隠せない。
「ん?その声は!」
青年が圭人の声に反応した次の瞬間、青年は既に圭人に抱きついていた。
「っ!?いつの間に!」
会長が瞬間移動した青年に驚いている間にも圭人兄弟はキャッキャキャッキャとはしゃいでいる。
「けい、と、だ、れ?」
((((((((((グッジョブまもるん!))))))))))
おずおずと尋ねたまもるんに生徒会・風紀委員メンバー全員の心が揃う。
するとまもるんに気づいた青年が目を輝かせる
「この儚いイケメン君は圭人の友達?ぜひ俺ともお友達に!」
「え、あ…け、けい、と…」
いきなり知らない人に話しかけられたまもるんは軽くパニックに陥り、圭人の後ろに隠れてしまった。
「あぁぁ…」
青年…圭人兄は残念そうな声を上げその場にうなだれてしまった。
「お兄ちゃんお兄ちゃん。周りのギャラリーが置いてけぼりになってるから自己紹介しとけば?」
「それもそうだね!!」
圭人の一言で一瞬にして元気を取り戻した。
なんとも立ち直りの早い人間である。
「はぁい♡ただいまご紹介に上がりました中谷透磨(なかや とうま)でぇす♪圭人とは兄弟で、誕生日は3月15日の魚座!好きなものは圭人とホモ!よろしくでぇす♡」
なんともうざさMAXの自己紹介である。
「お兄ちゃんwwwwwwwww自己紹介のレベル上げたねwwwwww」
「だろ?wwwうざさMAXでやってやったぜ!!( ・´ー・`)ドヤァ」
「ドヤ顔しないでよwwwwww」
「だが断るw」
「おっふっwwwwwwwww」
「「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」」
この2人にツッコミを入れられる人大募集。
誰しもがそう考えた。
「っていうかお兄ちゃんなんで今まで出てこなかったの?正直ついていけないwwwwww」
「いやぁ、いたはいたんだよwただ俺、影薄だから誰にも気付かれなかったんだよねwww自己紹介ページにも乗ってないしwwwwww」
「メwwwタwwwいwww」
「ごめんwwwwwww」
「「ふぅ…」」
散々笑い転げて満足したのか2人は息を同時に吐くとスッと冷めた視線を全校生徒に向けた。
(((((((((((((((((((((((((ビクッ)))))))))))))))))))))))))
全校生徒が一斉に背筋に悪寒を感じブルりと身震いする
先に口を開いたのは圭人だった。
「話戻すけどさ、何?君たち俺のお兄ちゃんをリコールしようとしてたわけ?」
圭人の声は平坦で落ち着いていて…酷く冷たい。
「元々こんな理不尽なリコールは反対だったけど、リコールされたのがお兄ちゃんなら話は別。…てめぇら俺の自慢の兄貴に何してくれてんだよあ゛ぁ゛?!」
いつもの明るく軽い声とは違い、這うような声を出す圭人。
それだけで全校生徒は震え上がる。
「まぁまぁ落ち着いて圭人。可愛い顔が台無しだよ?」
顔に笑みを浮かべた透磨が圭人の肩をぽんぽんと叩く。が、その瞳は笑っていない。
「俺の事は正直どうでもいいんだけど、…圭人に手ぇ出したらその時は容赦しねぇからな」
ドスの効いた声で全校生徒に言えば生徒は一人残らず首をコクコクと降っている。
「うん!ならいいや!」
「お兄ちゃん…いいの?」
圭人は若干不満げに透磨に尋ねる。
透磨はそんな圭人の頭を撫でながら笑顔で「もういいよ。ありがとう圭人」と言いながら圭人の頬にキスをした。
圭人は頬を真っ赤に染めながら「そ、そっか」と引き下がった。
そして透磨は先程のキスでフリーズしている風紀委員メンバーの元に行きこれまた笑顔で告げた
「お前らは圭人と相性抜群だからじゃんじゃん絡んでね!!!」
とってもとってもいい笑顔だったと後に風紀委員メンバーは語った。
end
(あれ?女王出てきてなくね?!)←
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