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信愛Ⅳ
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「…俺に… 発情期が来なかったらさ…
…そしたら… 俺の事なんて…
…気にしなくて… 良い… からね…」
「…何言ってんだよ そんなの関係無い…
…俺が好きなのは 研磨だ
お前が 本当は Ωじゃなかったとしても
俺が 一生一緒に居るのは研磨だけだ…」
「…クロ」
二人の熱烈なラブシーンを
俺はまるで 映画を観ている様な気分で見ていた
それ位 二人は絵になっていて
そんでもって お似合いだった
研磨の台詞を聞いて 正直ドキッとした
俺が 黒尾を諦めきれない最大の要因として
研磨に発情期の兆候が全く見られない事があった
もしかしたら 研磨は
本当は βなんじゃないか…⁇
なんて かなり自分に都合の良い事を考えていた
でも もしそうだとしたら
黒尾は 番に俺を選んでくれるかもしれないって
その思いが どうしても捨て切れないでいた
なのに昨日 俺のとった行動は何なんだろう⁇
それを考えると
ショックというよりかは
何だかモヤモヤして 複雑な気持ちになった
ボンヤリとそんな事を考えていたを時
俺の項に 生温かい水滴が垂れてきた
雨⁇と思って空を見るも 気持ち良い程の晴天で
気の所為かと思った瞬間に
今度は ポタポタと濡れるのを感じ
俺は項を押さえながら 後ろを振り返り
そのまま目を見開いてしまった
リエーフが ボロボロと涙を流していたから
「…え⁇… は⁇… おま… 何泣いてんの⁇」
動揺を隠せない俺が そう問いただすも
リエーフは ヒックと息を飲んでいて
言葉になっていない
「…だ…お……れ……う…うっ…」
リエーフが自分の腕で
顔をゴシゴシと擦っているのを
俺は クエスチョンマークを
頭いっぱいに付けながら見つめた
「…誰かいる⁇」
そんな研磨の声が聞こえて
マズイ‼︎と思った俺は リエーフの手を引いた
「ちょっとコッチ来い‼︎」
そのまま俺達は 足早にその場を離れた
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