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誤解と喧騒 4
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「あ、あの…雪弥さん?」
「別に僕達は付き合ってるわけじゃないんだし、真都くんの好きなようにしていいんだよ?わざわざ呼び出したりせずに、メールで1通送ってくれればいいのに」
「違います!俺は、雪弥さんと…!」
「最近会ってくれなかったのも、僕の誘いにのってくれなかったのも、そういう事だったの?あぁごめん。確かにそれなら、僕空気読めないとこあるし、真都くんの出してたサインに気付いてなかったのかな。ごめんね」
俺の弁明なんて一切聞き入れず、雪弥さんは淡々と話す。
コーヒーカップの揺らめきを見つめ、俺の方は一切見てくれない。
雪弥さんの表情がみえない。
けれど、先ほどまでの怒りの色は消えてないだろう。
「まぁ、仕方ないよね、そういう縁だったってことだよね」
雪弥さんは、見つめていたコーヒーをぐっと一飲みして立ち上がる。
「雪弥さん、待って!ちゃんと話を…」
「ごめん、もう僕は話すことないから」
今までに無い冷たい声。
その声色に俺は一瞬で怯んでしまう。
どうしよう、何も言葉が出てこない。
雪弥さんは、俺の様子に構うことなく、財布から千円札を取り出してテーブル置くとその場から去っていった。
なんで?
どうして?
嫌だ。
違うのに。
嫌われた…?
混乱し過ぎて頭の中でさえ上手く言葉が出てこなかった。
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