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雨の日に 2
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俺は役者をやっている。
といっても、まだまだ駆け出しのひよっこ。
有難いことに、少し前に演じた役が当たった事で、運良く人気が出て、仕事は順調だ。
ともさんは、事務所の先輩。
役者としても実力派で、事務所で一番の稼ぎ頭だ。
事務所が同じだから、勉強という意味でも、よく共演をさせて貰うことが多くて、尊敬出来る存在だ。
見目のカッコ良さに加えて、口は悪いけれど大胆で物怖じしない性格は、人を引き付ける。
仕事場でもプライベートでも仲良くしてくれる、俺にとっては頼もしくて優しい人でもある。
「よろしくお願いします!」
ブースに入って中にいるスタッフさんと挨拶を交わす。
その後ろから、少し低めの声でともさんの
「よろしくっすー」という声が聞こえてくる。
今日は、ともさんと二人でやっているラジオ番組の収録に来ていた。
台本に目を通して簡単な打ち合わせをする。
今日のテーマは…「思わず見惚れる・気になる仕草」
うーん。仕草かー。
俺は、ある人を思い浮かべた。
それは、この仕事のあと会う予定の人だ。
あの人は、何もしなくても絵になる人だからなー。
そんなことを考えてしまった。
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