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稽古中に 1
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舞台稽古が始まって、あっという間に2週間が経過した。
覚える事が多くて、必死に食らいついてるだけで時はどんどん過ぎ去って行く。
公演の日までの日付けも近づいて来て、現場も緊張感が徐々に増してくる。
ブログのコメント欄にも、舞台に関するコメントが書き込まれることが増え、より一層気合いが入った。
密度の濃い日々は、確実に役者としての成長を促してくれる。
昨日より今日、今日より明日、1つ1つを吸収して、伸ばしていく。
ブラッシュアップして行く先を思うと、心地よい緊張感が自分の中にあった。
雪弥さんとの掛け合いも、どんどん研ぎ澄まされてきた。
どこでどう出たら上手く行くか、雪弥さんがどうしたいか。
自分がその中でどう動くのが一番効果的なのか、考えることは多かった。
台詞のない時の感情を表現するための細かい動きや、客席視点まで意識している雪弥さんの芝居は本当に勉強になることばかりだ。
「今のいい感じだったね」
「この調子でいけるね」
そんな言葉を周りから言われることも多くなった。
雪弥さんと俺は、自分達の出番のない稽古の日でも仕事の都合が付く限りは、顔を出すようにしていた。
他の人の様子を見ることで全体のバランスを知ることも重要だし、人のいい部分を少しでも盗んで自分たちに活かせるようにするためだ。
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