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夜明け前に 1
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俺は自分の部屋に入ると、まだピンとはったシーツがはってあるベッドに飛び込んだ。
疲れた…。
風呂、入らないとなぁ。
面倒だなぁ。
自分の家のベッドじゃないと思うと、明日の朝でもいい気がしてくる。
明日の朝シャワー浴びればいいか。
人の脳は、一日の情報量が多すぎると疲れを感じやすいって聞いたことがある。
きっと今日の俺は多分それなんだろうな。
舞台が成功して、号泣して。
続編がやれることになって、喜んで。
初めてみる雪弥さんの姿に戸惑って。
そして、こんな最悪なタイミングで。
やっぱり好きだと自覚したんだ。
これが恋だと。
そりゃあ、俺の脳みそなんてすぐにパンクしちゃうよな。
キス、してみれば良かったんだろうか。
雪弥さんの唇は、どんな感触がしたんだろうか。
興味はある。
当然だ、だって好きな人とのキスなんて、誰にとってもそうだ。
でも、相手に同じ気持ちがないのに。
それを分かっていてするキスには何の意味があるんだろう。
まだ自覚して間もない気持ち。
この先、長い間消えなかったら、今日というわずかなチャンスを逃した事を俺は一生後悔するんだろうか。
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