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帰路につく 1
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それから監督とは、幅広い話題で会話をした。
舞台のことだけじゃなく、日本の政治や国際問題に、芸能ゴシップに至るまで。
広い視野を持っている人だと実感させられる。
こうじゃなきゃ監督なんて務まらないよなぁ。
「じゃあ、僕は食べ終わったし、お先に失礼するね。ゆっくり食べて」
監督は食べ終わったプレートを、わずかに端にずらして立ち上がる。
俺も合わせて立ち上がって、軽く頭を下げた。
「色々、貴重なお話ありがとうございました」
「また次回作、頼むね」
「はいっ!こちらこそよろしくお願いします!」
俺は監督の背中を見送って、着座して残りのご飯を口に運ぶ。
どうしよう。
まだ入りそうだ。
食べ過ぎかな。
俺は自分の皿に盛った料理を全て平らげ、おかわりすることにした。
大丈夫、朝だし。
これから動けば。
と自分に言い聞かせながら。
食べ進めるうちに、時間も経過したのか徐々に見知った顔の人も増えてくる。
雪弥さんはまだ居ないみたいだな。
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