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現場では 2
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音響監督の指示が的確だったお陰で、キャラクターの感情をすぐに理解出来たし、すんなり役に入りこむことが出来た。
しかし、ヒロイン役の子は、うまくキャラクターを掴めないようで、何度かリテイクするも上手くいかず、一旦、休憩となった。
彼女は、まだ新人声優としてデビューしたばかりで、初めて掴んだ大役ということだった。
俺は主人公とは絡みは多いけどヒロインとは、シーンがそこまで被らない。
けれど、同じシーンに多く出演する声優さんの中には、若干のイラつきが見え始めていた。
俺達は休憩のため、一旦ブースを出るけれど、彼女は音響監督と脚本家とブース内に残って打ち合わせだ。
携帯をチェックすると雪弥さんからメールが返って来ていた。
返信があるだけで、思わず笑顔になってしまい、周りの人に「何かいいことあったの?」と突っ込まれてしまう。
『お疲れ様(´∀`*)今は、お仕事中かな?
昨日は、迷惑かけたみたいで、ごめんね。
飲みすぎて、一次会終わったあたりから、半分以上記憶がないよ(; 'ω')
朝起きたら、想像以上の二日酔いで情けない限りです。
次は迷惑かけないようにするから、また飲みに行ってくれたら嬉しいな(´▽`)
では、お仕事頑張ってね('∇^d)』
相変わらず、かわいい絵文字満載のメール文…。
そっか。
雪弥さん記憶飛んでるのか。
キスしようとしたことも、覚えてないのかな。
覚えてないよな、あれだけ泥酔してたら。
俺は残念なような、ホッとしたような複雑な気持ちになった。
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