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現場では 3
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返信をどう書こうか悩んでいる間に休憩は残り時間わずかになってしまった。
今までの俺なら、すぐに飲みに行きましょう!いつが空いてますか?!俺は何日が空いてます!って返事をして、飛びついていたのに。
どうしても二の足を踏んでしまう。
迷惑でなかった事は伝えたいけど、また二人きりで会って、気持ちを抑えきれる自信がない。
男同士なんて無理だって分かってる。
俺じゃ雪弥さんに相応しくないとも思う。
けど、まだ気持ちの整理が出来てない状態で会うのは難しかった。
「あの…ごめんなさい、迷惑をおかけして」
不意に声が聞こえてそちらを向くと、ブースから打ち合わせを終えたヒロイン役の子が、他の声優さんに謝っていた。
何となくメールのやり取りと被っている内容に俺は既視感を覚えた。
彼女は俺の方へも近付いてきて謝ってくれる。
「えっと…皆橋さん、だっけ?俺はそんなに影響ないから。もう大丈夫そう?」
「はい、皆さんのサポートのおかげで乗り越えられそうです」
ヒロイン役の皆橋さんは、そう言って深く頭を下げる。
俺は芸歴もそんなに変わらない彼女の姿に戸惑った。
「あ、あの。俺もまだ全然新人で、俺も迷惑かけたりするかもだから、あんまり気にせずに行こ?ね?」
「ありがとうございます」
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