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混乱の最中 4
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俺の答えに雪弥さんは満足そうに目を細めて、顔の距離を離す。
「俺の事、からかってます?」
「んー?なんかかわいいから、つい」
悪戯っぽい表情で心底楽しそうに笑う雪弥さん。
俺は面白いように、雪弥さんの手の上で踊らされているみたいだ。
悔しいと思うのに。
雪弥さんが楽しそうなら、それでもいいかと思わされてしまう。
叶わないなぁ。
「もー…からかわれても、好きだから、困っちゃうなぁ」
ため息まじりに呟いて、項垂れる。
「ごめんね?真都くんすぐ顔に出るから、もっと色んな顔見てみたいって思っちゃってさ」
俺の項垂れた頭を撫でる雪弥さん。
指が俺の髪の毛を揺らしている感触が暖かかくて心地よかった。
「もう、俺どうしたらいいんですか?両想いなのに、付き合っては貰えないのは、何となく分かったんですけど。こんなの余計諦めきれないです…」
「うーん…そうだよね、僕も諦める気はないし、諦めて欲しくもないんだけど。こんな状態で付き合ったって、上手くは行かない気がするんだ。僕、真都くんの事本当に好きだからダメになったら…って思ったら怖くて」
「それは俺もそう思います」
「とりあえず、前に言ってたデートでもする?普通なら付き合う前にそうやって距離縮めたりするし…どう?」
雪弥さんの提案に、俺は頷くしかない。
多分、今の俺達にとっては、最も建設的な選択なんだろうと思えた。
お互いがそれぞれ横にいるのが、もっと自然になったら、その時には…と思わず期待をしてしまう。
振られると思っていた俺からすれば、今のこの雰囲気は、最高の結果なのかもしれない。
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