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路地裏で 5
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「はっ…ふっ」
短い息継ぎが路地裏に溜まっていく。
脳みそ溶けそう。
じわじわと思考能力が無くなっていくのがわかる。
もう、ずっとこのままで居てもいいくらいだ。
唇の感覚は、もう何をされても気持ちいい事だけしか認識出来ない。
そんな事を思っていると、雪弥さんが離れていく。
「あーやばい。止まんなくなりそ」
「雪弥さん…?」
「駄目だよ、そんな顔して煽らないでよ」
雪弥さんの顔を覗き込むと困ったような笑顔を見せてくれる。
煽る?俺が?
俺からすれば、こんなキスをしてきた雪弥さんの方が煽ってきた方なのに。
「ヤバイなぁ、我慢するの得意じゃないのに…」
「えっ…」
「今日は我慢する。じゃないと、本当に酷くしちゃいそうだからね」
雪弥さんは柔らかい笑みで、俺の頭を撫でる。
「ごめんね、調子乗っちゃった。帰ろっか」
「あ、はい…」
離れた身体の間を抜ける風が、冷たく感じた。
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