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開場時間になると、一時的に列は更に長くなったけれど、スムーズな流れで劇場に入っていく。
そろそろいいかな。
俺は会計を済ませて、劇場入口に向かった。
中に入ると、グッズ販売コーナーに、人が列を作っていた。
…パンフレットは欲しい気がする。
前に、パンフレット撮影の時の写真の1部を雪弥さんがブログに載せていたことを思い出した。
あれ、カッコよかった。
衣装もメイクも似合ってたし。
髪型も雰囲気あって、思わず画像保存しちゃったんだよなぁ。
でも、あの中に並ぶ勇気はないな。
雪弥さんに頼んでおけばよかった。
パンフレットがあれば、開演時間までの時間潰しにはピッタリだったのに。
俺は一旦トイレで用を足してから、劇場ホールに入る。
照明と薄いドライアイスの効果で、全体的にモヤがかかってみえる。
着座すると、予想よりもずっとステージから距離が近かった。
うわ。
ちょっとドキドキしてきた。
俺は思わず背筋を正してしまう。
でも後ろの席が女性だと見づらいかな?
少し猫背くらいの方がいいのか?
観劇は、仕事柄たくさん観る方だと思うけど…まるで、観劇初心者のようなワクワク感かあった。
ソワソワしているうちに、ブザーが鳴り、緞帳が開いていく。
俺は息を飲んで、舞台に集中していく。
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