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楽屋から 2
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「雪弥さん 、面会です」
黒服のスタッフさんが扉をノックして、そう告げると、あとは御自由にとでも言うかのように一礼して去っていった。
俺は雪弥さんの名前が書かれた部屋の扉をゆっくり開く。
「お疲れ様です、雪弥さん」
「あ、真都くん!来てくれたー!ありがとう、すぐ出る準備するからね」
雪弥さんはまだ衣装もメイクもそのままの姿でそこに立っていた。
様になるなぁ。
写真で見るだけでもカッコよかったのに。
本物が実際に動いて喋っている姿は、より魅力的だった。
でも同じ衣装とメイクをしてても、先程の舞台の役柄にはもう見えない。
ちゃんと雪弥さんだ。
それはもう俺の中ではちょっとしたイリュージョンを見てる気分。
「あ!雪弥さん着替える前に!俺と写メ撮りません?」
「撮るー!そうだよね、折角来てくれたんだし!」
俺の提案に雪弥さんは嬉しそうに笑って、携帯を用意する。
慣れた手付きでインカメラの準備をして、数枚撮影。
「いい感じに撮れたよ。これ送る?真都くんのカメラでも撮る?」
「あ、データ下さい。あと、雪弥さんの単体の写真撮らせて下さい」
俺がそう言って、自分の携帯を構えると雪弥さんは不思議そうな表情で首を傾げた。
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