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未満協定 6
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不意に雪弥さんから、唇が離されて、同時に身体を押され距離を置かれる。
「…ゆき、やさん…?」
名残惜しくて、ゆっくりと名前を呼ぶ。
「ごめん、真都くん。これ以上はちょっと…」
そう言われて、我に返る。
どれくらいキスしてた…?
やり過ぎた…?
「す、すいません!俺、つい調子乗っちゃって…!」
慌てて離された身体を更にベッドの端に寄せてしまう。
「ううん!違う、違うよ。その、僕の理性が限界で…」
「えっ」
「さすがに、これ以上は…今のタイミングじゃないかなって思うし」
その言葉の意味を察して、俺は押し黙ることしか出来なかった。
雪弥さんの言う通りだと思った。
確かにこのタイミングで、気持ち良さに流されて、先までしてしまったら、俺も普通ではいられる自信ないし。
後戻り出来ないよな。
正直、そこまでした後に、やっぱり振られちゃうってなったら、絶対に立ち直れない。
…さっきまでのキスでも既に手遅れだとは思うけど。
結局、俺たちは再度それぞれのベッドに戻って、少しだけこれからの事を話し合って眠りについた。
「人前で引っ付いたり出来ない分、これからも少しでいいからキスくらいはしたい。でもその先は、僕たちの気持ちとか関係とか、色々けじめ付けてからにしよう」
その雪弥さんの提案に同意した。
両思いだけど、付き合わない。
けど、誰かに渡す気はない。
他人から見れば、割り切れない、煮えきれない、そんなワガママな自分たちで決めたルールだ。
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