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帰り道 4
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キスをするだけで、心臓が飛び上がりそうな位ドキドキする。
キスは今までだって、何度もして来た。
雪弥さんが初めてなわけでもない。
けど、雪弥さんとのキスはやっぱり特別。
深いキスも、軽く啄むようなキスも。
全部好きで、全部忘れたくない。
数度のキスを交わした所で、俺は改めてお礼を言ってから、車外に出る。
「じゃあ、お休み」
「おやすみなさい。気をつけて下さいね」
雪弥さんの車を見届けてから、俺は家の中に入る。
自室に戻ると俺は扉に背を預けて、そのままズルズルと座り込んだ。
どうしよう。
雪弥さんのこと、この旅行で益々好きになってる。
キスも嬉しいし。
雪弥さんからの言葉とか、笑顔とか。
それだけで幸せで。
でも、それだけじゃなくて、もっと欲しいって思う自分の存在も確かにあって。
その「もっと」を手に入れる為の方法は、見当もつかなくて。
もどかしい。
自分の貪欲さに自分自身で驚いてしまう。
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