アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
トライアングル 3
-
ともさんに指定されたのは、居酒屋ダイニングだ。
最近、知り合いに紹介された店で、ともさんはすぐに気に入ってしまったんだという。
メニューこそ、居酒屋メニューだが、料理長が元々ホテルシェフだったのもあって、味がすこぶる旨いと聞かされて、なんとなく期待感に浮き足立ってしまう。
この仕事に就いてから、美味しいものを食べる機会は多くなった。
実力だけでなく付き合いが重要視される事も多い世界だから当然だ。
その中でも、ともさんの選ぶお店は本当にハズレがない。
店に着いて名前を告げると「お連れ様お見えですよ」と、席に案内される。
「お疲れ様ですー」
そう挨拶して、案内された個室に入って俺は固まった。
ともさんが「おーお疲れ」と短い返事をくれた。
そして「真都くんお疲れ様」と、笑顔の雪弥さんがその横に座っていた。
え?雪弥さん?
なんで?ここにいるの?
地方公演は?
あれ?まだ2週間経ってない…よな?
「雪弥さん、お久しぶりです…」
それが俺の口から出た精一杯の言葉だった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
175 / 217