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不協和音 1
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「じゃ、お疲れ。また声かけるな。マナは収録で」
「あ、はい。お疲れ様です」
ともさんは会計を済ませ慌ただしく出て行くのを見送った。
席に戻ると追加分は自腹と言われたけれど、まだ卓上には、大量のフードが残されていて、ドリンク以外の注文はすることないだろうな…。と思う。
目の前には、頬を紅潮させた雪弥さんが、笑顔で「おかえりー」と迎えてくれる。
「だいぶ酔ってます?」
「そんなことないよー。大丈夫」
手をひらひらと振って、雪弥さんは否定する。確かに前みたいに意識がないわけじゃないし、ほろ酔い程度なんだろう。
「そんなことより、真都くん。久しぶりだよ?」
「えっ?」
思わぬ雪弥さんの言葉に固まってしまう。
「今日うち来る?」
楽しそうに笑う雪弥さんを見て、同じように笑えない自分を自覚する。
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