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高鳴る鼓動【ちなは】*08
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会長サマが後ろからオーブンミトンを優しく僕の手から取り上げ、オーブンを開ける。
「このまま、テーブルに運びますか?」
「う、うん。有り難う…」
会長サマの半歩後ろを歩き、木製の鍋敷きをテーブルの真ん中に置く。
「ここに。」
僕の指示通り、会長サマがグラタン皿をそれに乗せた。
チーズにほどよい焦げ目が付いて、美味しそうに仕上がっている。
「ん〜、いい匂い♪」
きいやちゃんが待ってましたとばかりに、嬉しそうに取り分けスプーンを持った。
「会長サマ、どうぞ。」
取り皿に適量を乗せ、会長サマに差し出す。
「有り難うございます。」
「ちなはも。」
「有り難う。」
全員のお皿が埋まり、熱々の湯気が上がったグラタンを口に運んだ。
「さつまいも、甘いですね。」
「これなら食べれる!!」
今日は、小さく切り揃えた鶏肉、玉ねぎ、にんじん、ブロッコリー、マカロニ、かぼちゃ、さつまいもの具沢山グラタン。
野菜嫌いの肉食系女子のきいやちゃんでも、食べられるようにと作り始めたグラタンだけど今や、お掃除レシピと化している。
これをやると、取り敢えず冷蔵庫のクズ野菜が片付くから嫌いじゃない。
「パスタを食べた後なのに、入ってしまいますね。」
「気に入った?」
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