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【ちなは】*01
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もう…
きいやちゃんってば、何でそんな事ばっかり思い出すかな…
会長サマの背中に頭をくっつけて、きいやちゃんたちから隠れるように会長サマに擬態する。
「ちなは、あんた覚えてる?会長サマに送って来て貰った時にさ、会長サマが暗くなる前に帰るって言ったら、泣き止んでたのにまた号泣して。離れようとしないから、一緒にご飯食べたよね。」
ちょっと。
まだその話題、引っ張るの?
「結局、あんたが駄々こねたから泊まる事になって、お風呂も寝る時も会長サマにベッタリで…」
「だって…」
人と話すのが苦手で上手く言葉に出来なかった僕を会長サマは頭ごなしに怒るでもなく、急かすでもなく、優しく落ち着くまで待ってくれた。
「優しくしてくれて…」
あの時、僕の話を聞いてくれたのは会長サマだけ…
「助けてくれた…から。」
だから、好きになった。
そう、か…
理由なんて単純で、些細なものだった。
「…あんたは、小学生の頃から何も変わってないわね。」
それは、何年経っても変わらずに僕の中で燻っていた感情…
限りなく『LOVE』近い『LIKE』
その境界線を行ったり来たりして見失っていた。
でも、もう尊敬や単純な好意、親近感では収まらない。
僕は会長サマの事が…
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