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【ちなは】*08
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その後は、時間通りにショーが始まり、舞台の端から端まで豚や犬たちが走り回った。
並べられたハードルを犬が華麗に飛び越え、豚が片っ端から薙ぎ倒していく。
「あまり知られていませんが、豚はとても綺麗好きで頭がいいです。人にも懐きますし、背中やお腹をフォークなどで掻いてあげると、うっとりと目を細め、身を委ねて寝転がります。中には、そのまま眠ってしまう子もいるとか。そんな姿を見てしまうと、うっかり愛着が湧いてしまいそうですね…」
輪っかを潜るオットセイやアザラシ、笛の音と共に水中を泳ぐ動物たちに心が宥められる。
飼育員のお姉さんと見事に息ピッタリの芸を披露する動物たちに拍手喝采が送られた。
途中、ペンギンがゲスト出演で乱入して、進行役のお姉さんが笑いを誘う。
「…携帯、気になりますか?」
ずっと電話を握り締めて離さない僕に、会長サマが背中を撫でる。
「週末は、矢濱に呼び出されていたんだ。ずっと…」
いつもなら矢濱の言いなりで、遊ぶ金欲しさに誰かに売られるか、言われた相手の性欲処理をさせられている頃だろう。
どの道、いい扱いはされない。
「どうすれば、会長サマみたいに強くなれるのかな…」
「…弓道を始めてみませんか?」
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