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射法八節【榎月】*03
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弓道とは、和弓で矢を射て、的に中(あ)てる一連の所作を通し、心身の鍛練をする日本の武道である。
的場に立てるまでには、三ヶ月近くの時間が掛かり、実際に弓を弯けるようになるのは、早くても中等部に入学してから。
古武道の弓術を基とし、現在ではスポーツ、体育(学校教育)の面も持ち合せてはいるが、『心』『技』『体』が揃って、始めて出来るものだと言われている。
私の通う道場では弓を弯くという事だけではなく、まずは礼儀や作法を学ぶ段階として初等部高学年から受け入れをしていた。
まず、体力向上運動プログラムのランニングと筋トレ。
ランニング終了後、弓を持たずに『射法八節』の練習。
ゴム弓で、弓を使うイメージを身体に覚え込ませ、弓道で使う筋肉を鍛え、正しい射形で弯けるようにする。
その後、実際に弓を持ち、矢を番えないで引き分けの練習。
特に『大三』と呼ばれる『会』に入る前の弓を引き分ける前のところが、一番難しく、正しい『大三』が出来るようになるには、一週間ほどの猛練習が必要とされる。
そして、弓と矢を両方持ち、巻き藁での練習を一ヶ月程、行う。
言葉で説明するより、見せた方が早い。
ツルネの余韻が残る音の後、的中音が響く。
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