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寄り添う心【ちなは】*01
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落ち着け、僕。
きいやちゃんが食費を使い込むなんて、今に始まった事じゃない。
だけど…
そろそろ僕にも、我慢の限界が…
「酢飯って、うちわで扇ぐイメージがありますが…」
「炊き立てのご飯に寿司酢をかけて、馴染ませるのが先でね。寿司酢を蒸発させないように、手早くご飯を切ってから初めて扇ぐの。その後、手ぬぐいをかけ、自然に冷まして酢飯の温度が人肌くらいになったら食べ頃だよ。」
会長サマにうちわを渡し、冷めるまでの間に具の準備を始めた。
「焼き海苔、厚焼き玉子、マグロ、いか、サーモン、えびなどの刺身の具…」
それから…
「イクラの醬油漬け、きゅうり、かいわれ菜、納豆、ツナ缶、大葉、キムチ、梅干し、茄子ときゅうりの浅漬け、マヨネーズ、おろしわさびを添えて…」
順番に大皿に盛り付け、自分でも納得のいく満足な出来栄えになった。
龍雲 ちなは、これより反撃開始。
【きいやちゃんもランチ中かな?僕らも今から食べるところ。瑠璃さんと楽しんできてね!】
豪華な昼食になった写真を不慣れな携帯のカメラで撮ると、メールに添付して送信する。
【今日は手巻き寿司なの?美味しそう!私の分もある?】
【きいやちゃんの分もあるよ。最後の晩餐だからね…】
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