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南無三宝
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突然の爆音が心臓に響いた。
ドクン、ドクンと自分の体の中を血が巡る感覚がわかる。
一瞬にして目を奪われたその先には、
スポットライトによって輝くことを余儀なくされたステージと、
鳴り響くシューズの音に、今にも聞こえてきそうな息遣い。
滑るように床の上を動く足は観客の目を引き付ける。
艶めかしく回る腰が人々に息をのませた。
そして、虎の様に飢えた瞳と視線が交わったとき、鳥肌がたった。
その全てが自分を魅了した。
あのステージの上はどんな温度なんだろう。
あのステージの上から見た景色はどんなものなんだろう。
あの人と一緒に踊ることができたら、どんな気分なんだろう。
惑わすような瞳の持ち主から目が離せない。
拍手の鳴り止まない客席の片隅で、生まれて初めて
恋をした。
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