アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
EpisodeⅢ
-
「お前等、早く硴嶺の机を取ってこい。
その他は席に座れ。
この流れであれだが
今日は転校生が来る。入って来い」
中々、普段の口調が戻らない先生に
クラス中が唖然とする中、
転校生が教室に入ってきた。
「はじめまして。
俺は夏乃 臨です。
よろしくお願いします」
そう言って教卓の横に立っていたのは
見た目不良のイケメンさんでした。
「席は硴嶺さんの横です。
硴嶺さん、学校案内を
任せたいのですが……
大丈夫ですか?」
いつもの口調に戻った先生は、
マイペースに話を進めていた。
「まぁ大丈夫です……」
「無理そうなら、
学校案内を1時間目に終らせて
早退してもいいんですけど……」
「じゃあそうさせて
もらってもいいですか?」
正直言ってさっき殴られた反動で呼吸が
苦しく限界だったのでありがたい。
「では案内頼みますね」
「わかりました」
「では朝の会を進めます」
教卓の横でキョロキョロしていた
夏乃くんに「じゃあ先に出ていますね」
そう言って僕は教室を出た。
朝の会は長引いても
15分くらいだろう……
その間に僕は空き教室で
注射を打っていた。
「キツイなぁ……
さすがにこのペースのままは
ヤバイな……」
注射は1日に6回まで。
朝行く前に打っているので、
後、4回。
寝る前とお風呂の前後を抜きにしても
後、1回。
本当にヤバイ……
安静にしている間に
母さんに連絡しておこうと思ったが
携帯を教室に置きっぱなしだった為、
帰るときにでも連絡しておく事にした。
(キーンコーンカーンコーン)
朝の会の終了を知らせるチャイムが鳴り
僕は空き教室を後にした。
この時、僕はこの空き教室に他の人が
居たなんて思っていなかった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
10 / 81