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PromisuⅥ
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「夏乃くん……」
「今までごめんなさい……」
突然来て、いきなり謝られて、
少し頭が混乱していた。
「今までしてきた事は許されること
じゃないけれどあんな事聞いて
あっ、なんて馬鹿なことを
してたんだろうって思って……」
「あんな事?」
「うん、だってもう
長生きできないんでしょ?
もう余命宣告されたんでしょ?」
「えっ?……なんでそれを…………」
「話し声が聞こえたから……」
「……そっか
なら僕には謝らなくていいよ」
「どうして!?」
「僕よりも夜鶴に謝りな……
ずっと好きだったんでしょ?」
「っ!?」
「だからずっと見て欲しくて
あんなことをしてたんでしょ?
なら目覚めた時に一番近くで
一番最初に謝ることが大事だよ」
「ち、違……僕は……」
「大丈夫!僕が応援してるから」
「…………うん、分かった……
じゃあ行ってくるね……」
「行ってらっしゃい」
そう言ってドアに手を掛けた
夏乃くんはこっちを振り向いて
「ありがとう……
もし成功したらさ……
涙斗って読んでいい?」
「いいよ」
「そしたら僕の事も臨って読んでね」
「うん」
「後、絶対に皆の誤解説いて笑顔で
卒業するまで死なないでね……」
「……うん」
「約束だよ!」
「うん」
そう言って夏乃くんが僕に向けた
笑顔は見た事ないくらい綺麗で
思わず叶わない約束をしてしまった。
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