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一話目-3
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『やっ、ヤマトっ……』
ヤマトが抱き上げるとユイが足をばたつかせる。
『恥ずかしい!』
『じゃあお前歩けるか?』
ヤマトが問うと、ユイは俯いて暴れるのをやめた。
『いい子だ』
ヤマトが優しく撫でると気持ちよさそうに目を瞑る。
『俺の家すぐそこだからな』
ヤマトの言う通り、家、否ボロアパートはすぐ目と鼻の先にあった。
登る度、崩れるのではと心配になるような階段を登るとドアの前で立ち止まり、片手で器用に鍵を開ける。
『ここが俺の家。狭いけど暖房もあるし、すぐ暖かくなるぞ。あ、風呂入るか?』
そう言うとユイは目を輝かせた。
『お風呂、入っていいの?』
『ああ、すぐ沸かしてやるよ』
『やった!』
薄い布一枚で自宅を走り回る美少年を見ながらヤマトは目を細め、風呂場へ向かう。
『すぐ飯も作るからな!ユイ、何が好きだ?』
風呂場からユイに問いかける。
『え?えーっと……』
ひょっこりと顔を覗かせたユイの頭を撫でる。
『暖かいものがほしい』
『暖かいもの?やけにアバウトだな』
ヤマトは苦笑いしながら頭で献立表を作成し始めた。
頭で食事のことを考えつつ、ユイの着れる服を探す。
が、やはり体型に差があるため合うサイズなんてものはない。
しょうが無くスウェットを渡してやる。
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