アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
(148頁)※
-
ケティは俺の身体を壁に押し付け、唇を重ねてきた。
「……んっ」
最初は、やわく。
互いの呼吸を感じながら、ゆっくりと触れ合う。
じれったくなるほど時間をかけて。
「――ぁ、はっ!」
だが、強い刺激を欲している身体はとまらなくなり、思わず声が漏れてしまう。
ケティはそれに気づくなり、あっさりと唇を解放した。
「なに焦ってるの?」
からかうように赤い爪先で頬をつついてくる。
俺は急に恥ずかしくなり、その手を払いのけようとした――が、逆にケティの手に捕えられてしまう。
「……我慢できなくなるでしょうに」
指と指が重なり合い、根元できつく絡み合う。その瞬間、
「ンンッ!」
まるで気が変わったかのように、乱暴に顔を押し付け、俺の唇を吸い始めた。
角度を変えながら、擦り合わせる。
その激しさに応えたくて、その唇に舌を這わせてみると、彼は嬉しそうに俺の口内へと自分の舌をねじ入れてくる。
「……っ、は」
「ふ、……ん……」
ここがまだ玄関先だということも忘れ、互いをむさぼった。
混ざり合う唾液の音。
ケティの吐息。
ただそれだけなのに体の奥底に触れられたようだった。
実感の無いはずの愛撫に、ひくん、と震えてしまう。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
148 / 387