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火曜日/臆病者(150頁)※
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◆ ◆ ◆
無機質なパイプベッドの上。
舌先が、神経をなぶっている。
「ん……、ふっ……」
痺れるような甘い刺激。
少し身悶えるだけでも、ベッドは甲高い音を立てて軋む。
「んんっ……」
シーツに鼻を寄せると、ケティのつけている甘い香りが鼻腔を満たす。
「っ、……んっ!」
その濃厚な香りが全身に染み込んでいく気がして、たまらなかった。
「うっ、ふぅ、……んんぅ!」
漏れそうになる声は手首を噛み、打ち消す。
「んっ、……っ、ふっ!」
与えられる刺激は俺の身体を突き抜け、ベッドにまで伝わっている。跳ね上がる度に聞こえるスプリング音はまるで嬌声だった。
視界のすみには、脚の間に沈んでいるケティの頭がある。その深い赤色の髪を撫でながら、腰を振った。
スプリングは激しくなる。構わず、彼の舌が良いところに触れるよう、促していく。
「はっ、あ……っ、ん!」
高まっていく快感に胸が震えたとき――ケティは俺のものから口を放した。
「……え?」
熱を帯び始めていた身体が中途半端に放り出される。
「待っ、て……」
懇願も虚しく、彼は身を起こそうとする。慌ててその肩を掴もうとしたが、すり抜けるように逃げられてしまった。
「やっ……もっと……!」
俺は夢中で彼の腕にすがりついていた。
足りない。
まだ、こんなものじゃ足りない。
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