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月曜の朝食 3
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「あの、おかわりいただけますか?」
「あ、ごめん、おかず出さなかった。沼津産鯵の開き焼くよ」
「海老の出汁が出た味噌汁で食べました。海老の身はもちろん、頭のミソまで吸いました」
瑶は、おしぼりで手を拭きながら言った。
魚が焼けるのを待つ間、潤に話しかけた。
「ねえ、潤も学校行くの? 今日は、休んだら? 疲れてるでしょ?」
「どうして? どっちみち見舞いに行きたいし、瑤を一人で行かせられないよ」
「え、二人で登校する方がまずいと思うけど」
「ああ、それね。もう、バレてもいいと思ったんだ。瑤と付き合ってること」
「えっ、そうなの?」
瑶は、嬉しくなった。
「うん。隠すのって疲れるから。もし、瑤がよければだけど」
「僕はいいよ。知られても。嘘つくの苦手だし」
「じゃあ、もう、隠すのやめよう?」
「うん。その方が、逆にいいかも。秘密が多いと、どんな人か不安になるから、いろいろ詮索されると思うし」
「でも、言ったら引かれることも多いからな俺」
「ひかない人もいると思うよ。そういう人が、本当の友達だと思うよ。本当のこと言って受け入れてくれる人だけ友達にして味方にして行けば、少しは潤も、過ごしやすくなるんじゃない?」
「ああ、そうか。俺、全員と仲良くしようと思ってたからな。嫌われるのが怖いし、わかってもらえない人がいると、その人が気になっちゃうんだよ。で、好かれようとして、頑張っちゃう」
「ああ、それでか。潤って、潤を攻撃したり、利用したり、食い物にするような人にばかり囲まれてるよね」
「そういう人のご機嫌とっておかないと怖いからかな。よくわからないけど、無意識に、俺のこと攻撃したり傷つけるような人に惹きつけられちゃってるんだ」
「相手にしないでおけばいいんだよ」
「だって、向こうから突っかかってくるんだもん。いろいろ言われると気になるし」
「潤が、魅力的だからかもしれないけど、でも、それで、潤が嫌な思いするなら、そういう友達と無理に付き合うことないんじゃない?」
「嫌な人と付き合わなくてすむならいいけど、みんなと仲良くしろって、小学生の頃言われたもん」
「そりゃ、理想は、そうだけど。人付き合いってエネルギーいるから、潤みたいな状況の場合は、味方になってくれる人とだけ付き合ってもいいと思うよ?」
「そうかなあ」
「学校で犯されちゃうとか、異常だよ」
「だよね。みんなは、犯されてないのに、おかしいとは思うんだけど、俺のこと、愛してくれてるんだと思うと嬉しいから、頑張っちゃうんだ」
「身体張らなくても、愛してもらえるよ?」
「そうなの? それだと、信じられないんだよね」
「じゃあ、僕が愛してあげる」
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