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瑶と潤と譲「朝食を終える」
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鯵の干物とご飯のおかわりが運ばれてきた。
「わあい、油がのってて美味しそうですね。じゅわじゅわ言ってる」
「機械干しじゃなくて、天日干しだよ。浜の潮風にさらされて。味つけも、お店独自の自然なこだわりがあるらしい」
「はふぅ、おいしい」
「瑤、譲を褒めると、延々とおかず出してきて止まらなくなるよ?」
「いいや。弁当作りに時間かかったから、それはない」
「へえ。そうなんだ?」
「もしかして僕のお弁当も作っていただけたんですか?」
「もちろん。俺の昼飯も兼ねてだからね。どうってことないよ」
「すごいです譲さん! 寝てないんじゃないですか? 大学の授業は?」
「大学は、一、二年でたくさん授業取ったから、わりと楽なんだ。教職とってないし、文系だから実験とかないしね」
瑶は、朝からご飯をたくさん食べられて、幸せだった。
潤の身支度を待って、瑶たちは出発した。
「おんぼろの車でごめんね。自分で買ったからさ。すごい古い中古車」
キーをぎゅるんと回すタイプだった。
「すごく古くもないですよ。うちの父も、こんな感じの中古車ばっかり乗ってます。昔の車のが慣れてるからって」
「国産だから火は吹かないから安心して」
潤は、眠ってしまった。瑶も満腹だったので眠って、起きた時は校門の前だった。
「時間間に合わないから、家寄れなくて、教科書足りないかもしれないけど」
「ああ、借りれば、なんとかなります」
「瑤君またね。潤、迎えにくるから」
「ありがとうございました」
「兄さん、ありがとうね」
瑶たちは、車を降りて校門を抜け昇降口へと向かった。
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