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瑶と潤と藤木「藤木さん 1」
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「藤木さんに、家のことも話したの?」
瑶は潤に尋ねた。
「うん。話した。事件のこと後から何度も二人で話してた。言っておくけど、事件の後、俺と藤木さんは、寝てないよ」
「へえ」
潤に対して、そんな風に対応できる人がいるなんて驚きだった。
「藤木さんって、すごいね。僕なんて、潤とエッチなことすることばかり考えてしまうのに」
「でも、エッチ写真やエッチ電話では興奮してたから我慢してたのかも。今日もさ、膝枕したら、あの人チ◯コ勃ってんの。ふふっ」
「潤、そんな失礼なこと言うのやめなよ……」
瑶は潤の下品なもの言いに顔をしかめた。
「いや、可愛いなって、思ったんだよ」
潤はにっこりして言った。潤に悪気のないことはわかった。潤から見ればみんなお子様なのだろう。でも上級生でみんなから尊敬されている人をそんな風にからかうことが瑶には失礼に思えたのだった。
「藤木さん、かわいそうだよ」
「誰がかわいそうだって?」
後ろから当の本人の声がした。
藤木が自転車をひいて立っていた。
潤が後ろを向いて言った。潤は本人に聞かれたことを悪びれもせずに平然として話しかけた。
「あ、ちょうどよかった。俺、藤木さんに、聞きたいこと、あったんですよ」
「何?」
「土曜日、電話の後、俺の家、行きました?」
土曜日。瑶が潤の家の森で、潤とその兄といかがわしい行為にふけっていた時、藤木に潤の兄が潤のスマホからエッチ写真を送り、藤木に潤のエッチな声を聞かせるという悪戯をしたのだった。潤の兄がそんなことをしたのには何かわけがあったのだろうが、瑶はその理由は知らないので藤木を気の毒に思っていた。
「ああ、行ったよ……」
藤木は、目を泳がせた。
「昴兄さんと、何かありました?」
潤は、さぐりを入れるように尋ねた。
「兄さん? ああ、あの人、兄さんなのか。きれいな人だね。いや、男にきれいっていうのは、おかしいか」
藤木は頬を赤らめて答えた。
「ああ、それ兄さん。眼鏡かけてた人でしょ?」
「うん」
藤木は下を向いた。明らかに聞かれることを嫌がっている様子だった。しかし潤はそんな藤木の様子には頓着せずに聞いた。
「兄貴のこと知らなかったんだ? 藤木さんが1年の時、3年にいたはず」
潤が藤木のためらいを無視してたんたんとこの話題を続けるので藤木の方でも恥ずかしさが抜けてきたのか顔を上げて答えた。
「そういえば大洗さんって人、いたなあ。昔から、あんなきれいな人だった? あ、ごめん、またきれいとか言って」
いったん恥ずかしさを忘れた風だったが、また自分で何か思い出したのか藤木は一人で顔を赤くしていた。
「何かされた?」
潤はついに聞いた。
「あ、ああ……うん、ちょっと」
藤木は口ごもった。
「えっ?」
「されたというか、してほしいって言われた」
「してほしい!?」
瑶と潤は、思わず大声でハモった。
「何を?」
「いやあ、ちょっと、ここでは」
藤木は周りを見回した。
「ここでは言えないようなことを、してほしいって言われたんだ? で、したの?」
潤が聞いた。
「断わったんだけど、強引に家に上がらされて。ごめん。ちょっと下心あった」
「下心ぉ!?」
瑶たちは、また叫んだ。
「いや、興味というか、あの、潤が送ってきた写真とか、潤の色っぽい声とか、言葉で、興奮してて」
「興奮してて!?」
「ちょっと、その話し、詳しく、してくださいよぉ!」
瑶は焦れて、藤木の腕をつかんで、公園に引っ張りこんだ。
ベンチに座らせると潤と瑶とで左右から、藤木をはさみ食い入るように藤木の口元を見つめた。
いや、口元を見つめたのは瑶だった。
潤は、藤木さんの股間に注目していたので、
「どこ見てんだよ」
と藤木に肘で小突かれていた。
「ムラムラしてきた……」
潤が言い出した。
「瑤、こちへ来やれ、くるしうない」
「麻呂になってるし」
瑶は言いながら、潤の隣に座った。
「瑤、キスしていい?」
「ダメ。公共の場所だから」
と言ったのに、潤に唇にキスされた。
「んん……」
「はぁ……今日一日つらかった」
潤は瑶の唇をむさぼった。
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