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トモと昴と潤「ひけめ 1」
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すっかり、トモのついていけない変態兄弟の会話になっていた。
「その時、どっちが挿入するの?」
潤は、そんな、どぎつく変態な兄の発言にも、まったく顔色を変えず、平然として聞き返した。
「潤には挿入されたくない」
昴も、あっさり言い返した。
「ほら、そういうこというからなぁ」
潤が、不満げに顔をしかめた。
「あたり前だろ、なんで弟にそこまでされないといけないんだ」
昴は、ムキになって言い返した。
へえ、俺にされるのはよくても、弟にされるのは嫌なんだ?
兄弟の会話について行けず、どこか疎外感を感じていたトモは、やっと、少し、自信を取り戻した。
昴はトモの恋人であるはずなのだが、弟の潤と親しすぎる。
ただでさえ家族の会話に家族でない部外者のトモはついていけないのに、この家族は秘密がやたら多い。
そして、あるまじきことに、兄弟でありながら、性愛関係を結んでいる。
ほとんどトモの理解の範囲外だ。
昴は、確かにトモの恋人らしい。
ほんの二三日会えないだけで、意気消沈して憔悴するような忠実な恋人だ。
それなのに、同時に昴は、平気で、平気でではないかもしれないが、自傷的にかもしれないが、ほかの見ず知らずといっていいような人間と寝る。
そして、そんな兄を何でもないもののように受け入れている弟、潤。
トモは、わけがわからないで戸惑うばかりなのに。
トモは、ひけめを感じていた。
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