アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
まどろみ 1
-
頭が重い。
トイレ行きたい。
最初に感じた違和感はそれだけだった。
僕は けだるく重たい身体を起こした。
ここ、どこ…?
今何時…?
見覚えが無い風景、あぁでもまだ住んで間もないし、見慣れないだけか。
明るくないし、朝になるまでは、まだかなり時間がかかりそうだな。
今日は休みだし、二度寝が出来そうだ。
とりあえず、トイレ行ってそれから…。
自分を納得させながら、ベッドから足を下ろした所で異常に気付く。
あれ?
僕の家にはまだベッドはないはず。
そう気付いた瞬間、さっと血の気が引くのがわかった。
慌てて、周囲を見渡すと、先ほどまで寝ていたベッドの横にはまだ寝息を立てている三枝の姿があった。
ちょっと…待って。
待って。
何、なにが起こってる?
よく見ると、僕も三枝も服を着ていない。
この身体のだるさは、もしかして、また…?
嘘、だろ…?
意識すればするほど、このだるさの正体が下半身から来ているのがわかる。
自覚すると、更に腰から下が酷く重たく感じた。
併せてじわじわと飛んでいた記憶が頭の中に戻ってくる。
あぁ、そうだ。
僕は昨日こいつと…また…。
自分の学習能力のなさに、自分自身で心底呆れ果てる。
「…あれ?そう、た?何処行くんだ?」
三枝は僕の体温が急になくなったせいで、目が覚めてしまったようだ。
どうしよう。
「駄目だって。そうやって、すぐ俺のこと置いていくの」
驚くほど甘い声で、ぐいっと僕の腕を引いて、ベッドへと引き戻す。
そしてそのまま腕の中に収められそうになり、慌てて僕は抵抗する。
「ちょっと待って三枝!話が見えない!」
僕の大きな声に、改めて意識をしっかり目覚めさせた三枝は先ほどの甘い感じとは違う厳しい目線で僕の方をまっすぐ見据える。
「なに?もしかして覚えてない?」
「覚えてはいる…と、思う。ただ、ちょっと…あやふやで。正直混乱してる」
ここはどこなのか。
僕はなんでこんな事態になっているのか。
考えれば考えるほど、良くない方向にばかり合点が行くのが嫌で僕はつい思考停止してしまう。
あぁ、本当になんでこんな事に…。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
18 / 36