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シャワーと体温 3 【R-15】
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「なぁ、どうする?」
脳髄が痺れるような刺激と甘い誘惑に戸惑っていると再度尋ねられる。
「こっちもして欲しい?あぁ、それとも自分でする?見ててやろうか?」
三枝の言葉に僕はゆるゆると首を振った。
「や、やだよ。自分でなんて…」
そんなこと出来るわけないじゃないか。
しかもそれを見られるなんて、ありえない。
「じゃあ、どうする?どうして欲しい?」
「…さ、わって…っ。三枝に触って欲しい…」
精一杯声を振り絞って言ったけれど、その言葉は実に小さいものだった。
さっきまでのはしたない声の方がよっぽど響いていたに違いない。
けど、こんなこと他人に強請るなんて…。
堂々と言えるわけない。
あまりに小さい声だったから、もしかしたら三枝には聞こえてなかったかもしれない。
そんな考えが頭をよぎり、不安になって顔をあげると、三枝がキスを落とした。
本当に短い、触れるだけの優しいキスだった。
「いいよ、蒼汰。触ってあげる」
キスの直後に耳元に寄せられた口から零れた低い響きは、僕の背筋を震わせた。
自分の名前はこんなに官能的なものだっただろうか。
三枝の長くて骨ばった指先が酷く魅力的なものに見えた。
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