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約束
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起き上がろうとして目を開くと、見慣れない景色。
ふかふかの布団、かけられた滑らかな肌触りのいい毛布。身動きのとれない体。
あったかい。でも頭いたい。
何でだっけ。二日酔い?
すぐに状況を把握できないでいた。
温かいのは誰かに抱きしめられているからだ、と気付いたのはしばらくたってからだった。
「目が覚めたか?」
甘い声と同時に、耳たぶを甘噛みされた。
ぞくり。
体の奥で何かが蠢いた。
あれだけ派手に行為をした後だというのに、体の熱はまだくすぶっているみたいで。
体にまわされた腕と、背中に当たる人の体温に反応を示しそうになる。
さっきまでソファーにいた、という意識はある。
ベットにいるって事は誰か運んでくれたという事だけど、誰かって…この人しかいない、だろうな。
「大人しいな。電話何度か鳴ってたぞ。」
電話、会社だろうな。雑用だけが山のようにある仕事。1日休んだ事でどれだけ増えている事か。
働くのは嫌いじゃない。どれだけだって働けると思う。だから、職場環境って大事だ。世の中にある大概の会社という組織は1人では成り立たないのだから。
売った時間は給料になって、それが命を支える。
生きていくために必要な人との関係。これが僕はとても苦手だ。
小さく溜め息をついて、電話をかけるために起き上がろうとする。
ずきん、と背中に痛みが走って動きを止めてしまった。
後ろで僕を抱えたままの大きな体が、声を出さずに笑っているのがわかる。
原因をつくったのは、そっちなのに。
バカにされているのを感じとって文句をつけようと体を反転させて向かい合う。
「あのっ。」
広い胸板。裸の胸に抱かれていた事に驚愕する。そしてその笑顔をみて、生々しくさっきの行為を体が勝手に思い出す。
顔を覗いて心まで読み通しそうな瞳が間近にあって心臓が揺れる。
向かい合って再びベットで頭から抱きすくめられると、体の大きさがよくわかる。
伸ばした足先まで絡みつかれても、優也さんは膝を折ってもまだ余っているし、背中だって抱え込んでいる分曲げられている。
「約束しろ。今日以降、この体を誰にも触らせるな。愁は、俺のものだ。」
耳朶に舌を這わせながら甘い声で囁かれる。
声が全身をくすぐったみたいに、体が震える。
応えるように体の中心に熱が集まっている事がばれたくなくて、逃げたくなった。
どれだけ飢えてるんだよ。恥ずかしい体だな。
「そんなの無理ですよ。仕事だってあるし電車にだって、ひゃあっ…」
それを隠そうと焦った言い訳をしながら距離をとろうとしていた腰を掴まれ、足の間を撫でられ声をあげてしまった。
耳許でささやかれた甘い声とその体温を感じただけですっかり立ち上がってしまっている自身が大きな手のひらに包まれる。
「濡れてる」
「やだっ。」
全身で抜け出そうとする愁を笑いながら抱きとめて、強弱をつけてこする。先端から溢れ出した体液を指でぬぐい、それをぬりつけてゆるゆるとさすられる。
「ちょっ、やだってば」
「気持ちいい。だろう?』
言いながら優也さんは自分の下半身を太ももに密着させてきた。
あつい。同じように熱くなってる。
その熱だけで心臓から血が吹き出してしまいそうになり、動けなくなる。
動けないでいるとさらに強く握られ、吐息を吐いて俯いた顔を上げさせられる。
視線をあわせないままの態度を快く思わなかったのか、何度も噛み付かれた首筋にまた歯を立ててくる。血がにじみそうな強さで。
「やっ」
「愁、俺を見るんだ。お前を触っているのは誰だ。」
低く、一定のトーンで紡ぐ声。耳も心臓も体の感覚もこの人に操られている。
「優也、さん」
「そうだ。俺を見るんだ」
近づく唇、重なる体温。唇をくすぐるようにして入り込んできた舌に絡みとられて、頭がぼんやりする。そうなってしまえば下半身の感覚が余計に敏感になる。
視線を愁から外さないまま、胸の先端を指で摘む。潰すようにおしつけて、また摘まみ上げる。
繰り返される内、摘まれる度に背中につーっと何かが走っているような感覚がやってくる。
ますます溢れた体液が、指と自身にこすりつけられて滑りがよくなる。
「や、だめっ。そんなにしたら、」
放出したい熱がこみあげてしまう。
「や、じゃない。気持ちいい。だろ。」
先端に指を差し込むように当てられる。
ぴくんと腰を引くと胸の先端を摘む力が強くなる。
「ああっ」
「俺を見ろ。」
「や…きもち、いい。っふぅっん」
上下にスライドする力が強く大きくなる。くちくちと小さな音がたてられて、それさえも耳に襲いかかってきているように聞こえる。
耳から入る情報が下半身に直接まとわりついているようで、ちゅっと耳に口づけされて、簡単に達してしまった。
びくびくと体が小刻みに震えて息があがって、吐き出された熱が優也さんの指に絡まる。
動けないままの愁をくるりとひっくり返して背中を撫でながら、サイドボードの引き出しを開けて何かを取り出すと、足の間にひんやりしたものが垂らされた。
「んなっ」
「つめたい?すぐにあたためてやるから」
滑りをよくする為にか、ローションのようなものを後孔の入り口に指で塗り広げ、中に指を沈めていく。さっきリビングでつかわれた物より滑りがいい。
ぬるぬるして、圧迫感よりも指が動く様子が伝わる。引っ掻くように指を進めて中で指を広げるようにくるりと回されて、異物感に身震いする。
「そんな顔して気持ちいい?」
指を2本に増やしながら内壁をこする感触にぞくぞくする。自分でも意識しない内に腰が揺れる。
綺麗な人。この人は理性をどこかに追いやってしまう。
そうしておいて、どこか遠くから熱を与えてくる。
達したばかりだというのに、芯はまだ熱く上を向いたままだった。
「んんっ…あ、あっ、あっ、はぁっ。」
背中を、ついばまれるようにくちづけをされて、その度に体が弾み、中で蠢く指をしめつける。
侵入していた指が、一カ所を強くこする。
「あああっ。だめ、優也さ、ん、そこ、やぁっ」
「や、じゃない。気持ちいい。だろ。」
言われながら後ろから肩を噛み付かれる。
息がひゅっと鳴ってその痛みまでも体の熱を高める。
「あうっ。きもち、いい。優也さんっ。あうっっ。もっと、もっと」
「もっと、欲しい?」
この甘い声。ずるい。なんでも持っててなんでも手に入れられる人が、こんなに美しくてこんなに貪欲で…抗えない、何も考えたくない。
「ほしい。優也さんが、ほしいっ」
叫ぶように言うと、腰を上げさせられて解されたその場所に熱い熱が当てられる。
「あっ」
「愁、お前は俺のものだ」
またそんな事を言うの、この人は。
そんな事を体を重ねながら言われたら本気にしてしまう。
誰にも踏み込まれないように造ってきた心に入ってこないで。勝手に踏み荒らして出て行くだけのくせに。
でも今はそんな事どうでもいい。
この体の熱をどうにかしてくれれば、それで。
「きもち、いいっ。優也さん、きも、ちいっ、あぁっ」
前に回った手が、臍に当たる程に反り返った物を扱く。
さっき達したばかりだというのに、目の前がちかちかして、またすぐにでも追い上げられそうになる。解放された体は留まることができない。自分でもどうにもならないずくずくした欲望を求めて腰を揺らす振動にあわせて、もっと深い角度で挿入される場所をさがす。
「ああっ。もう、イキそうっ。ああっ、あっ」
頭の中に白い霞がかかる。もう、もうすぐあの開放感に到達できる。
「!!」
根元をぎゅっとつかまれて、先端にぬぶっと指を差し込まれる。その痛みで現実に引き戻される。
「やっ…な、んでっ」
せつなく腰が揺れる。差し込まれた指は先走りさえ止めて、ますます熱が籠る。籠った熱は体の中に押し込まれて、内側からちりちりした痛みを与えてくる。
放出しないとどうにかなってしまう。焦る気持ちと、出せない苦しみでわけがわからない。
「俺のものになるだろう?」
どうして今、そんな事を聞くの。首を横に振ると、背骨に沿って嘗め上げられ、ますます力が抜ける。両腕をぺたりとベッドについて膝だけの力で腰を上げている事でできる背中のくぼにみ歯をたててくる。
新たな刺激で体内の熱を増やす。体を引こうと動かすと、優也さんがもっと深くに突き刺さる。
体を捩って逃げようとしても自身を軸に掴まれていて倒れる事もできない。
「んううっ」
体に電流を流されたみたいに動けない。イキたいのに、イけないっ。
体中が心臓になったみたいにずきんずきんと熱の放出を求めてくる。
「愁、答えるんだ。ずっとこのままじゃ苦しいだろう?」
冗談じゃない事を伝えるためか、尿道に差し込んだ指に力を込めた。
このまま本当に出せなくなってしまう恐怖に怯えながら、中を揺らす熱い塊に翻弄される。
膝をたてていられないっ。力が抜けて、優也さんに入れられた孔だけで保たれた体勢は、ことの外、自分を追いつめた。
中に入ったまま宙ぶらりんになった腰は動かしやすくなって、揺らしたくないのにふらふら動いた。
これじゃあ自分からねだっているみたいだ。
「ひぃぃっ。あ、あ、もう、無理、おねが、い」
敏感な内壁を擦り上げられ、たまらずに鳴いた。
「愁、俺の、ものに、なれ」
いつかにも聞いた、一言ずつ区切られた言葉。
抗える気がしない。出会ったのはこの圧倒的な存在感に屈服する為だったのか。
何も考えたくない。考えられない。
「なるっ。何にでもなるからっ、もう、ゆうやさっ、お願いっ」
ぐいっと体を起こされて座るような形になると、自分の体重でさらにぐっと中に入った。
「んあああっ」
「約束だ。お前は、誰のものだ?」
耳許でささやかれて、再び肩をぐっと噛まれる。早くっ、早く。
焦る体に迫ってくる熱。
「んあああっ。優也さ…僕は優也さんの、も、の」
言った瞬間、手が絞り上げるように動かされ、体内の熱が逃げ場を求めて飛び出した。
「やぁ、っああっー」
びくんびくんと跳ねる体。とまらないんじゃないかと思うほど長く続く射精感。
体が跳ねるたびに、奥深くに入り込んだ熱い塊の形を際立たせる。
恥ずかしくなるほどくっきりとその存在を示す。
脱力した背中を強く抱きしめ直されて、またゆっくりとその熱い塊が動き出す。
「やっ、待って、ゆ、うやさんっ」
「もう待てない」
かすれたような声でそう言われて、音もなく喘ぐ。
敏感になったままの内壁を容赦なく擦る。ゆっくり、強く。抱きかかえた腰から胸に手がのびてきて、先端の突起を嬲る。たちまちに火がつく体。こんな快楽は知らない。自分の体じゃない。
「ああっ、いいっ。きもち、いいっ。おかしく、なるっ」
「俺も、もうおかしい」
体の奥を擦る衝撃と中に飛ばされた飛沫を感じて意識を飛ばしかけた時
がりりっと肩に噛み付かれて喉を鳴らす。
「な、に」
「まだ、寝かさない」
器用にも挿入したまま愁の体を向き合わせて顔を覗き込む。
こんなに乱れてしまった事が急に恥ずかしくなって目をそらすけど
「逃がす訳ないだろ」
そう言われて唇を奪われる。
さっきと寸分変わらない熱を与えてくる唇。
簡単に引きずり込まれる自分の体の反応に嫌気がさす。
「んんっ、っはぁっ。無理っ。もう無理っ」
「まだ、この中、ひくひくしてる」
掌を腹の上においてざわざわと撫でられて震える体の奥をかき回されて、髪をかきあげられる。
思考回路の奥まで覗き込まれるような視線のまま、口中を嘗め回す獰猛な舌。いたたまれない気持ちと跳ね上がりそうな自分の体からでる衝動。
熱を集めてずくずくになっている自身を自分の手で慰めようとすると、その動きは優也さんの左手でとめられて唇が離され、そのまま首もとをくすぐり、胸の突起にむしゃぶりつかれる。
そこを嘗められると、せつない気持ちがこみあげた。
体がふるふると震え、先走りがとろとろと流れて繋がったままの優也さんに流れていく。
それに気付いたのか、優也さんはますます激しく嘗め回した。
固くとがって赤く色づいたそこを嘗めまわして、歯をたて、その度に、体が揺れて、中に入ったままの優也さんを意識させられる。
さっき出されたはずなのに、そのままの硬度で中を圧迫している塊がまたゆらゆらと揺れ出す。
気持ちよくて息が漏れる。声が音にならない。
前触れなく、ぐいっと突き上げられて首に吸い付かれる
「っ、ああっ、はげし、んっ。あ、あうっ」
先走りを流し続けている中心にようやく触れてもらえた安心感に自ら腰を揺らす。
優しくされている自覚があった僕は調子に乗って優也さんの首にしがみつくと、中に入っている塊が質量を増した気がした。
突き上げられる度に、残滓がぐちゅぐちゅと音をたててその音がまた僕を追いたてる。
「優也さ、ん、ね、お願い、キスして。おねが、い」
「愁」
苦しそうにそう呟いて、優也さんが唇に噛み付く。
食べられてしまうのではないかという勢いでむしゃぶられ吸い上げられて、上顎をべろべろと嘗められ、限界まで口を開けさせられた所にたっぷりと唾液を流しこまれる。そうしておいて自らの口で塗り付けるかのようにその液体を押し込む。飲み下せないで溢れた唾液が耳の横まで流れてもなお舌を差し込まれ続ける。
その消化液で少しずつ僕を溶かして、本当に食べようとしているんじゃないだろうか。
それならそれもいい。
その激しさと体の奥を突き上げる感覚にぐらぐらして意識を投げ捨ててしまいたい気分になった。
「ああっ、ううんっ。無理、もう、もう」
「愁、ほら、俺を見て」
どくん。
体がなって、自身から白濁した液体が飛び出して、体の奥にも飛び散る熱を感じた。
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