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サヨナラ_3
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「ふぁっ。やっ」
何の前触れもなく、胸の突起を摘まれた。
同時に先走りを出し続ける下半身もさすられて、声を上げてしまう。
「お前、やっぱりヤバい奴だったな。」
ぼんやり呟くように言う優也さん。
耳に届く言葉の意味はよくわからない。
でもその声で、お尻丸出しの恥ずかしい格好をしていたのを思い出した。
口を離そうとしたら動作を遮るように後孔に指があてられて動けなくなる。
ぐにぐにと揉みほぐすように触られて、分け入るように少しずつ指が入ってくる。
「んんっ。」
苦しいような、もどかしいような感覚。
ローションを足されて滑りが良くなると、口に入れていた優也さんがゆるりと動く。
「あっ、うっ、ふぅっ、」
舌の上を滑らされて引き抜かれるかと思ったら、ゆっくりまた奥の方に入ってくる。
「ふぁぁんっ…」
中に入っている指が増やされて内壁がこすられて、口の中も奥までいっぱいに入っていて。
埋め尽くされて身動きもとれない。
それなのに、ふわふわとした気持ちに包まれる。
目を細めた優也さんが片手で髪を撫で、大きく開けた 唇をなぞる。
「俺の事、好きだろう?」
そう。そうだなんだ。
この人の事が好きだから、こうなっているんだ。
今更、だけど。
好き…
好きなんです。
体の底の方から熱の塊が上がってきて、背筋がぞくぞくする。
噛まないように気をつけながら、小さく頷く。
溜まっていた涙がぼろっと落ちて、それを長い指ですくわれる。
「泣くな。悲しい事なんか何もない」
そうなのかもしれない。
悲しいと思う事が間違っているのかも…
ここでこうして夢を見ている事がどれだけ幸せな事でも
これは現実じゃない。
現実だと思ってはいけないんだ。
僕が知っている現実はもっと冷たくて無慈悲な物だから。
僕が幸せになれるはずなんてないんだから。
それでも、目の前にある体温に縋り付きたい。
どうしようもないこの熱をなんとかして欲しい。
「…くだ、さい。もっと、おかしくして…」
ゴクリ、と喉をならしたのが、そう言った僕なのか、優也さんなのかわからなかった。
わからないまま体を組み敷かれて唇を奪われる。
「煽るな。止められなくなる。キツイのは愁なんだぞ。」
首に腕をまわして軽く触れただけの唇にまた吸い付く。
舌をたっぷり絡めてから、糸をひくようにはなす。
「優也さん…おねが、い」
焦れてきた僕は優也さんの猛りに押し付けた。
熱い熱い塊から出されたぬめりで先端が少し埋め込まれる。
「んあっ…」
「くっ、愁」
苦しい声を発して、きっと文句を言おうとした優也さんの唇に指をあてる。
驚いたのか僕をまじまじと見た優也さんが、ふっと笑った。
理由はわからないけど、見惚れるほど綺麗な笑顔で。
「…優しく、しないで、ください。そんなっ…」
そんな価値、僕にはないから。
少しくらい痛くされたって構わないのに。
むしろ今はその方がいいかもしれないから。
痛みで体が動かないくらいにしてくれればいい。
そうすれば、逃げられなくてもあきらめられるかもしれない。
唇にあてた人差し指がカリリと齧られて、その行為までも刺激になる自分に呆れる。
「愁の事が大事だから。傷つけたくない。俺は、お前を守れる男になりたい。」
なんて…
なんて美しい言葉。
涙が出る程。
でも、そんなの今は聞きたくない。
僕が今欲しいのは…
「愁?」
渾身の力で優也さんをはね除けておき上がった僕は優也さんの唇に噛み付く。
体に跨がって、優也さんに触れる。根元を押さえて後孔に押し付ける。
優也さんが欲しくて欲しくてたまらない…
ぐっと孔が開いたのを感じた。
体を襲う異物感に目を閉じてゆっくり腰をおとしていく。
指で優しくほぐされたそこは、思ったよりすんなりと飲み込んで行く。
「ああっ、はぁっ、はぁっ…」
口の中には全部納められなかった優也さんのそれを、体内に埋め込んで行きながら熱を受け止めている自分の体が喜んでいる事に気付く。
「…っ、優也、さ、んっ、がっ、ほしっ、ほしいんですっ。ああっ」
最後まで飲み込んで弾んだ息のままで正面から優也さんを見る。
全身を晒してしまっている気恥ずかしさはあっても、やめようとは思えなかった。
奥からじわじわと熱に襲われているようで、じっとしていられなくて体を揺らす。
「あっ、はっ、はぁっ…」
優也さんの肩に噛み付きながら、ゆらゆらと揺れていると腰をつかまれた。
「そんなに煽って、知らないぞ。もうやめてやれないから」
「ああーっ、やぁっ」
下から一気に突き上げられて、体が仰け反る。それを許さないように背中を抱え込まれて胸の中に抱え込まれる。
がっちりと抱きしめられたまま激しく腰を動かされて意識が飛びそうになる。
「やっ、ああんっ、ううんっ」
耳の中まで舌でまさぐられて下から響く、ぐちゅぐちゅという音と重なる。
「やだ、は無しだ。お前は随分と淫乱な体だな。こんなにして」
二人の間で突き上げに耐えていた僕のそれを強く握られて、扱かれる。
「ああっ、だめぇっ。」
「だめじゃ、ないだろ?」
出てしまう寸前で優也さんが口づける。僕を覗き込むように黒い瞳を光らせて。
「ううっん。ふうっ。きもち、いい」
そう言うと満足そうに微笑んで一変して優しく撫でるように触れた。
もっと強く触って欲しくて自分の手をそこに重ねると僕の手をとって優也さんの手まで、発射しそうなそこから離れてしまった。
「愁は、ここだけでイケる体だろう?」
そう言われてお臍のあたりを指でくるくると撫でる。
「ふぁっ、んんっ。」
中だけでイケと言われているんだと気付いて頭がかーっと熱くなる。
それでも刺激には逆らえなくて強請るように優也さんの動きに応えるみたいに腰を動かす。
突き上げられる瞬間に自分の腰を突き出す。
「気持ちいいな…。愁、ほら、ここだ。お前の気持ちいいとこは俺が全部触ってやるから。」
突き上げた先でぐりっと腰をまわされて同時に胸の突起を強く揉まれる。
息がとまりそうな衝撃に優也さんの肩を齧る事で耐えて声をくぐもらせた。
そうしている間にもどんどん気持ちよさが溢れてきて、生理的な涙が頬を伝って行く。
喘ぐつもりはなくても口からだらしなく出て行くその声は言葉の意味を持たなくなる。
「…っきっ…すきっ…ゆう、やさっ…」
頭の中で閃光がきらめく。その光は大きくなって僕を包み込む。
体がしびれて何も考えられなくなる。
「んんーっ、ふぅーっ、っ、イ、ク…ゆう、やっ、ああっ」
最奥に強い衝撃を覚えて中が収縮したのが分かる。
ぱちぱちっと火花を散らして触られてもいないのに、中心から白い液体が弾け飛んだ。
同時に体の中に熱い飛沫が広がって行くのを感じた。
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