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サヨナラ_5
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飛んでしまいそうな意識をなんとかつないで体を起こそうとするも、重くて動けない。
動けない原因。僕の上に倒れ込んでいる首筋をぼんやり眺める。
汗の丸い雫が転がっている。
それを目にした途端、体が勝手に動いた。
一気に顔を近づけて、首筋に唇を押し当てる。
ひと嘗めして、自分の好奇心の強さに震える。
優也さんの体内で生成されたもの。優也さんの汗の味。
無言のまま、ぺろぺろと首を舐め回していると、クスクスと笑われてしまった。
「ずいぶん食欲が出たようだな。シャワー浴びて夕飯に…」
体を起こして、そう言いかけた優也さんが僕を見て動きを止める。
ぶにっと唇を触れられると、腫れぼったいような気がした。
「お前、こういう事の後しばらくは外でるなよ。」
…
はい?
こういう事、はセックスの事、だよね。
外出るな?
何の話をしているの。
「わからないか。そうだな」
独り言のようにそう言った優也さんに抱き上げられる
「わあっ、歩けますって。」
「だまってろ」
そのまま洗面台の前でおろされる。
「見てみろ。」
仏頂面で指を指されて、仕方なく鏡を覗く。
激しい運動したからなのか、頬はのぼせたように真っ赤。唇も少し腫れているようだ。
これを見て鏡が大嫌いな僕にどうしろと。
「唇が腫れましたね。それが、何か?」
振返ろうとすると、後ろから抱きしめられて顔は見えなかった。
「…その顔で外歩いたりしたら一瞬で襲われる」
本当に、一体何の心配をしているのか。
「世の中に優也さんみたいな物好きがそんなにいるとは思えませんよ。」
僕は笑いながらそう言った。
「わからないか…。お前はもう少し自分の事に関心を持て。そうじゃなきゃまた今回みたいな危ない目に遭う。愁が自分の事をどう思っていようと、お前の容姿はどうにも人目を惹くからな。」
そんな事はないと思うんだけど…
醜いってだけの理由で恨みを買ったりするだろうか。
でも、自分と違う者、自分より弱い者を虐げる人種はどこにでもいる。か。
その人達を避けるには、自分に関心を持つ事…
難しいな。
無言の僕を見下ろしながら、小さくため息をついて優也さんは子供を諭すように言う。
「もし、外でそんな顔になるような事があったら、何があっても俺に連絡をよこせ。どこにいてもすぐに迎えに行ってやるから。それまで誰にも、その顔を見せるな。」
そんな事にならないように細心の注意はするが、と付け足して
顎を掴んで自分の方に向けさせられた。
「わかったな」
そう言われた。
なんだかわからないけど、こくりと頷いた。
それを見て安心したような優也さんを見て、僕も安心した。
そうして2人でシャワーを浴びて洗い合っている内にお湯がたまった。
後孔の中を洗ってやると言われてさんざん抵抗したものの、優也さんの指で掻き出されてじっくりと眺められ、あんなにしたのにまた立上がった自分のそこを隠して湯船に飛び込んだ。
その様子を意地悪くニヤニヤして見られ、背中側から湯船に入ってきた優也さんに後ろから抱えられている。僕の手首に手を添えながら
「ほら、手どけろ。触ってやるから」
「い、いえっ。大丈夫です」
そんな攻防戦をしている。
「じゃあ愁のオナニータイムだな。見せてくれよ」
「んなっ。しませんよ。そんな事」
しどろもどろにそう言うと首筋をべろりと舐められて、唐突に歯をたてられた。
「ちょっ、やめっ、んんっ」
そのまま、ちゅうっと吸い付かれて体の力が抜けそうになる。
下半身を手で押さえたまま、くるりと反転させられて向かい合う。
カァーっと音がするんじゃないかと思う勢いで顔に血が集まってくる。
恥ずかしさに目も開けられないでいると、押さえた指の隙間に固い物が押し込まれようとしている。
「え。優也さ、ん」
「何だ。自分だけだと思ったか。俺のも一緒に触ってくれよ。」
ぐいぐいと押し付けられて、しぶしぶ一緒に握る。
ばしゃんとお湯を跳ねさせて優也さんが僕を抱き寄せて、そうされた事で合わせたそこは密着した。
「っ…」
恥ずかしさから文句の1つも言ってやろうと見上げた優也さんは目を細めて僕を見ていた。
その優しい顔に何も言えずに俯くと、すかさず優也さんの眼下に晒された首筋が攻撃される。
額を優也さんの肩に置いて固定され、遠慮も何もなくがぶがぶと噛み付くように吸い付かれる。
「ちゃんと触ってくれないと、お前の首筋は明日には真っ赤に腫れ上がるかもしれないなぁ」
ぎょっとするような事を平気で言う。
本気でやりかねないのだ…
先日、体につけられた赤い痣を思い出す。
心を決めて、両手で自分のと優也さんのをまとめる。
声が出てしまいそうなのを必死でこらえて、ゆっくり擦る。
お湯の中でこんな事、初めてした。
息をしているように、先端から泡がぷくりぷくりと浮かんでくる。
「もう少し、しっかり握って…そう。ほら、気持ちいいな。」
優也さんの手が、僕の手に重ね合わされてぐいぐいっと動かす。
真下を向いている僕は、その一部始終を目にしていて視界への刺激が強すぎる。
「愁、どうした。のぼせたのか?」
優しい目を向ける優也さんが問いかける。
その優しさに泣き出しそうで。
「はっ…、恥ずかしい、ですっ。」
潤む瞳で伝えると、優也さんは片手で髪をよしよし、と撫でて反対の手で僕の背中を引き寄せた。
無性にキスがしたくなって唇を近づけると、顔を背けられた。
え?なんで。
「くち、痛くないか?」
僕は首をぷるぷる振る。そんな理由で背けたの?
「唇を腫らしたのは優也さんなのに、腫れた唇には、キス、してもらえないんでしょうか。」
悲しい気持ちになって呟くと優也さんは、慌てたように背中に腕をまわす。
「お前は、本当に…。俺はどんな愁でも、したくてたまらないよ。」
顎を持ち上げられて唇を重ねる。
まっすぐ見据えてくる黒い瞳を見ながら唇が合わさった時、頭で何かが弾けた。
夢中で優也さんの唇に吸い付く。
ぬるぬると舌を絡ませただけで、僕は達してしまった。
ぷかりと浮かび上がってきた少量の白い液体が、恥ずかしい事この上ない。
「ふふっ、早いな。」
赤面したまま固まっていると、ざぶんとお湯からだされて、ふかふかしたバスマットに座らされる。
上がるぞ。と声を掛けられてハッとする。
「でも、優也さん…」
上を向いたままのそれを見つめる。
バスマットに両手をついて四つん這いの体勢で足元に近付く。
膝小僧、太もも、足の間とキスをしていって、熱の塊に手を触れる。
下からゆっくり舐め上げながら優也さんを見上げる。
口を開いて先端をくわえると、小さなうめき声が聞こえた。
先端のくぼみを吸い上げ、下を這わせて唾液をまぶし、唇で上下にさする。
お湯の熱さとは違う熱が口の中に与えられて、視界がぼうっとしてくる。
口の中から犯されているようなおかしな気分。
「愁っ、中に入りたい。いやか?」
いやなはずがない。
眉間にしわをよせた顔を見上げて微笑み、僕は四つん這いのまま、お尻を優也さんに向けた。
ぬるっとした熱い感触が触れる。
「んああっ」
優也さんの舌が後孔を舐め回していて、恥ずかしさに気が遠くなりそう。
「やめっ、やめっ…て、くださ。い」
「ここはもう、とろとろで何でも飲み込めそうだな。」
指でつつかれて、ちゅぷちゅぷ、と指を挿入されて解れ具合を確かめられる。
そうして優也さんの昂りをあてがわれる。
ずちゅっ、という音が響いて熱いものが入ってくる。
「ああーっ、んんーっ。」
ゆっくり慎重に挿入されながら、僕はまた気持ちよくなっているのを感じた。
本当に、貪欲になっている自分にあきれる。
優しくされれば縋り付き、激しくされれば泣きわめいて
喘ぐ声がかすれてきている。
それは日常生活をしているだけの毎日よりも声を上げてしまっている証拠だ。
「んっ、んっ、あっ、もっと、ゆうや、さ、ん」
こんなに我が儘になってしまって戻れるだろうか。
その不安を吹き飛ばすように更に激しく優也さんを求めて
欲しい欲しいと言い続けた。
後ろからされる体勢は顔が見えなくて不安だったけど、前からするより深く入るみたいだった。
「ああっ、きもちいいっ」
ぐりぐりと前立腺をこすられて、あっという間に追い上げられる。
中がひくひくっと収縮して優也さんが、うっと呻く。
その瞬間、背中に熱い液体が飛ばされて
もう、ほとんど何も出なくなっている僕の中心から水みたいな精液が少し出たのが見えた。
そうして僕は、そのまま意識を飛ばしてしまった。
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