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暗い部屋_3
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体には恐怖しか残されていなくて、差し込んだ指はどんどん冷えてひんやりしている。
空気に晒されて乾きってしまう前に何とかしないとひどい事になるのは目に見えてる。
僅かに残ったヌメリで指を、ぐっと奥に差し込む。
優也さんが触ってくれたのは確かこの辺りだったと思うけど…見つからない。
指が当たるだけで快楽になる場所があったはずなのに。反対の手で広げて、真っ青になりながら探る。もっと奥なのかもしれない。
指を2本に増やしてまさぐる。冷えた体からは感覚が薄れている。
それならそれで都合がいい。とにかく、広がるように体を慣らさなくては。
入り口を指で揉んで少しでも柔らかくして中で道をつくるように指を開ける。
それでも3本目の指は爪ほどしか入らない。
「うぐっ」
口に入れられていたモノが喉をつく。
「人前でそんな格好よくできるな。淫乱な事は知っていたが、露出狂でもあったんだなぁ。楽しんでるとこ残念だけど今日はもう時間切れだ。オマエが自分でやりたいって言うならまた明日にでもやらしてやるから心配するなよ。」
僕の口から引き抜くと夏彦は後ろに回り込んだ。
解す事ばかりに気がいって現状を見ていなかったけど…
最後までやるつもりなんだろう。
頭がスーッと冷えて恐怖に支配される。
経験のある事にこんな恐ろしさを感じるのは自分でもおかしいと思う。
でも、逃げる事を諦めきれない。
_諦めろよ。大人しくしてれば終わるんだから_
こんなのイヤだ。
怖い。怖い。
「い…いやだ。止めて、止めてください。お願いだからっ…お願いしますっ…」
自由な上半身を起こして暴れる。
夏彦の顔に冷えた笑いが浮かんだのが見えた。
「はっ。突然何だよ。聞ける訳ねぇだろ。黙って開けよ。それとも昔みたいにされたいか。」
ムカシミタイニ…
その言葉に動作が止まってしまう。
目の前で振り上げられた腕にバチーンと頬を強く叩かれて、勢いでテーブルごと倒れ込んだ。
動けない僕を蹴り上げて仰向けにさせると、勢いで外れたネクタイが首に巻き付けられる。シュッと衣擦れの音がして首がしまる。
「ぐうぅっ…」
喉が締まって器官がギリリと軋む。咄嗟に手をネクタイに掛けると膝で性器を押さえつけられる。
口が酸素を求めて大きく開き、夏彦はそこから舌を引っ張る。
引き抜こうとでもするように。
だんだん目が霞んできたのを見計らって手を離され、息を吸い込んだ途端に腹を蹴られる。
「ぐぅーっ、ゴホッゴホ」
咽せる僕の顎を上げさせて、うっとりした顔で夏彦が呟く。
「もっとだ。もっと楽しませろ」
と。
この男は狂ってる。今も、昔も。
ザーザーと雨のような音が聞こえてきたような気がする。
もう何も聞きたくない。
どの道、逃げられはしないのだ。
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