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速見の家
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それからしばらく抱き合った後に、耳元で速見が囁いた。
「俺の家、今は親とかいないんだけど」
ーーーわかり易すぎる誘い文句に乗って、俺は頷いた。
互いにあからさまな緊張を孕んだまま、速見の部屋まで来た。
ぶっちゃけ、緊張しすぎて速見の家に来るまでの道のりが記憶にない。
ぎこちなく部屋にあがると、意外に片付いた部屋に驚いた。
スポーツ雑誌や漫画が床に数冊散らかっている以外は、整理整頓が行き届いた部屋だ。
「へぇ、結構綺麗にしてるんだな」
緊張を誤魔化すように喋る。だが、何故か隣に立っている速見から返事が帰って来ない。
「速見?」
顔を覗き込みながら名前を呼ぶ。すると、
「え!?あ、な、なに・・・」
ひっくり返った声に汗が滲んだ真っ赤な顔。
ーーーあからさまに緊張して、強ばっているその表情に、グラりと目が眩んだ。
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