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「おい「なんでお前と付き合ってるに、あの子と付き合わなきゃならないんだよ!!」
・・・は?
「俺が浮気なんてするわけねーし、不安がってんじゃねーよ!」
『マジうぜー』とかブツブツ呟きながら、三國は橘に背を向けて歩き始めた。
橘もそれに続いて行こうとしたが、ハッと思い出したように振り返り、俺たちの方を見る。
「あー・・・、えっと、」
真っ赤な顔で気まずそうな声を漏らす。
「何してんだ。行くぞ、授業始まる」
「う、うん」
不機嫌そうな声音のくせに、急かすように三國は橘に呼びかけ、それに頷いて二人は廊下の奥に消えて行った。
そして残された俺は、
「えぇええええっ!??は!?なにあいつら、付き合ってるの!?」
あまりの急展開に悲鳴を上げた。
「みたいだな。まぁ、前から怪しかったけど」
「いやいや、全然気付かなかったし・・・」
だって三國の橘への態度は、ほかの奴らに対する何よりも雑で乱暴で、確かにいつも一緒に居たりはしたけれど、それは特別な雰囲気を匂わせているものではなかったし・・・
いや、でも・・・、
「まさか、付き合ってる可能性を見るために、さっき俺が出ていくの止めたのか?」
「あぁ、まぁそんなとこ。変に他人が口出すと、さらに面倒になりそうだったし。それに、橘を見た瞬間、三國が嬉しそうだったから、俺らが出て行ったら邪魔かと思って」
嬉しそうだった?
俺には明らかに不機嫌な顔に見えたが・・・
「速見って、意外と人のそういうとこ見てるよな」
「ん?何が?」
「いや、別に」
俺が弁当を作ってる事を、『なんとなく気付いた』と言ったことも、多分速見のそういう観察眼のせいなんだろう。
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